日本を訪れる中国人観光客がますます増えている。彼らが日本にやって来る目的で一番知られているのはやはりショッピングだろうか。
最近ではショッピングを目的としない人も増えており、訪日目的が多様化しつつあるという。日本のグルメを楽しみにやって来る人も多いに違いない。

 中国のネット上には今や、日本の「美食」にかんする情報があふれており、日本料理の持つ繊細さ、視覚的な美しさ、季節性などが賞賛されている。その代表格は寿司だ。しかし、中国の女性向けメディア・PCLADYは昨年12月、寿司だけが日本料理ではなく、大衆的な料理にも日本らしさがあふれているとして「おいしくて涙が出る」8つの料理を紹介している。

 記事が挙げた「涙が出る」料理は、天ぷら、お好み焼き、おにぎり、たこ焼き、流しそうめん、鍋、焼き鳥、焼き肉の8種類。このラインナップからは、単に「日本のソウルフード」の羅列ではなく、中国人の食の好みというものも見えてくる。

 まず、「粉もの」が好き。地域性は多少あるものの、中国には「麺(ミエン)」、「餅(ビン)」を始めバリエーション豊かな小麦粉料理が存在する。となれば、お好み焼き、たこ焼きはもっとも抵抗なく楽しめる日本のソウルフードと言えるだろう。天ぷらの衣やそうめんも原料は小麦粉だ。

 続いて、焼いたものを好む傾向だ。
たこ焼き、お好み焼き、おにぎり、焼き鳥、焼き肉がこれに当てはまる。「おにぎり?」と思うかもしれないが、記事はおにぎりの軽便性を紹介すると同時に「焼きおにぎり」の魅力について紹介しているのである。

 また、中国人の食習慣の大前提として、温かいものを好むという点がある。もし中国人観光客に「日本らしくておいしいものを食べたい」と聞かれるようなことがあれば、寿司や刺身に加えてこのような食べ物をお勧めしてみてはどうだろうか。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


【関連記事】
台湾市場で讃岐うどんが「快進撃」、現地メディアは「日本的こだわり」に注目
日本の「ソフトパワー」・・・和食ブームが「農産品輸出増」の波及効果
成果をあげた日本、観光立国に向けて着実に成長している秘訣とは
サンドイッチも「日本」がすごい・・・主婦の手作りから東京下町のカツサンドまで
日本の「食文化」に賛嘆と感嘆!・・・器や盛り付けは「視覚芸術」
編集部おすすめ