中国人にとって「畳」のうえで取った食事は楽しい異文化体験となる。靴を脱いで畳に上がり、1人1人の眼前に御膳が置かれ、背もたれが付いた座椅子に座って食事を取るという体験は「中国にはない食事の風景」として非常に新鮮に映るようだ。中国では円卓に座り、みなで皿をつつき合うのが一般的な食事の光景だからだ。
記事は、日本料理で特に感心した点として、随所に見られる「料理へのこだわり」を挙げた。「料理に合わせて異なる器を使う」ことや、器がどれも美しく、鳥の形に作られた陶器はふたをとると中に料理が入っていたり、食前酒の梅酒は、器にそそぐとハートの形になったりと見ているだけで楽しく、「邪念が生まれなくてよかった」と思わず持ち帰りたくなるほど心を奪われたようだ。
料理そのものも繊細で美しかったという。刺身には菊の花が添えられていたり、かぼちゃの煮物が葉の形に、シイタケが花の形になっていたりと、細かなところまで楽しませてくれたという。こうした料理の一品一品が美しいうえ、懐石料理は食欲が増すように順番を考えてコースになって供されることに感心した様子だ。
もう1つ感心したというのが1人用のコンロだ。食事前に火をつけて、長くも短くもないちょうど良い時間に出来上がり、温かい料理を楽しめることはうれしかったようだ。中には白米が入っていて、上に木のふたが付いており、炊き立ての米が食べられたと感心。お米も非常に香ばしく、お米だけでも「おいしい味がした」と振り返った。
同中国人は中華料理の脂っこさが恋しくなり、日本料理に対して物足りなさも感じたようだが、健康的で食材本来の味が楽しめたと称賛。見ても食べても楽しい日本料理を満喫したことが文章の隅々からうかがえた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
【関連記事】
中国高速鉄道の故障とトラブルから見えた「サービス精神の欠如」
日本人の民度は高いのか、中国人の声「少なくとも我々より高い」
日中国交正常化後に訪日した中国人、日本に対する印象は素晴らしい
ゼロ戦からX-2まで・・・中国が日本の戦闘機に強い関心示す
事実無根だ!日本企業が「中国から大挙して撤退」は根拠なし=中国報道