中国メディア・今日頭条は3日、このデータとともに中国の関連データを紹介したうえで、日本と中国でインバウンド業界の明暗が分かれていることを伝える記事を掲載した。記事は、日本では2012年の安倍晋三政権発足時より「観光立国」を掲げており、約5年間で訪日外国観光客は大きく増加し、日本の観光業が持つ強い実力が顕著に表されたとした。そして、外国人観光客にとっては単に日本の風景だけでなく、その文化や社会も魅力となっていると紹介。とくに、中国人観光客は日本の観光業に対して大きな貢献を果たしているとした。
その一方で「中国はここ数年、外国人観光客にとっての魅力が低下している」と指摘した。中国国家旅遊局のデータとして、昨年中国に入国した外国人はのべ2814万2000人だったと紹介。前年同期比で8.3%の増加となったが、訪日外国人数に比べれば非常に少ないと伝えた。なお、観光庁が発表したデータはホテルや旅館に宿泊した外国人観光客数であり、実際は記事の示した中国の統計と直接比較することはできない。日本政府観光局によると、昨年の訪日外国人数は約2404万人となっており、中国の方が多いことになる。ただ、日本は前年比21.8%増となっており、両国が今後同じペースを保った場合には数年後に逆転する可能性もある。
記事は訪中外国人観光客が日本のように爆発的に増えない理由について「世界経済の低迷のほかに、中国国内で頻発している大気汚染も中国旅行のイメージに深刻な影響を与えている。
中国のネットユーザーは、中国が観光地としての魅力を失っている原因について「環境が悪い、消費金額が多くなる。全体の風貌が、不動産と発展途上国。これでは外国人を引き付けられない」、「古い街並みを再現したような観光地は、物売りばかりでしかも入場料が高い」といったコメントを残している。「金儲けが先行している」という意見もあった。超大国として世界にアピールするうえで外国人観光客の呼び込みは不可欠だが、そのためにはまず環境対策のメドを立てなければならない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
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