中国メディア・今日頭条は28日、「どうして世界の中で、中国だけがサムスンを嫌っているのか」とする記事を掲載した。

 記事は「サムスンは世界のスマホ業界の覇者だ。
特に今年第3四半期の出荷数は世界のスマホ出荷数全体の20%あまりを占めており、販売台数は8200万台に達した。これは中国大手のファーウェイ(華為)のほぼ倍にあたる。しかし、世界の覇者であるサムスンも中国市場では販売数が急減している。どうして世界で中国だけがサムスンを嫌い始めたのか」としたうえで、理由を3つ挙げて考察している。

 まずは、値段が高すぎる点を指摘。「技術的に優れ、天下のディスプレイ技術を誇るが、高すぎる価格がコストパフォーマンスを悪化させている。今年のGalaxy Note8の価格はiPhone 8よりも高い。中国人が買わないのも当然だ」とした。

 次に挙げたのは、中国メーカーの急成長だ。「核心的な技術で発展を続ける国産スマホが質的な飛躍も遂げ、販売数が直線的に上昇している。多くの人が高コスパな国産スマホを使い初めており、サムスンなどの外国ブランドの販売に大きな影響を与えている。この点においてはサムスンだけでなく、アップルにも同じことが言える」と論じている。


 そして、3つ目の理由としてサムスン製スマホの評判について言及。「Note 7の爆発事件は、スマホ本体だけでなく、中国ユーザーの信頼まで吹っ飛ばした。さらに、中国の消費者に対するサムスンの冷淡な態度を考えれば、中国ユーザーがサムスン製スマホを嫌い始めたというのも決して不思議なことではない」と説明した。

 記事は「自分の周囲でサムスン製スマホを使っている人をほとんど見かけなくなった。街でもサムスンユーザーを見つけるのが難しいほどだ。それは、サムスン製スマホが持つ中国市場の基盤が既に崩壊し、短期間のうちには修復できない状況に陥っていることを十分に物語っている」と伝えた。

 政治的な問題による対韓感情の悪化、そして、記事が指摘する電池爆発事故の対応ミスも確かに大きな要因だ。しかし、一番大きい要素はおそらく、記事が2つ目に指摘した中国産スマホの成長が著しいことだろう。今のいわゆる「中華スマホ」業界は、ファーウェイや小米(シャオミ)、OPPOなどをはじめとする様々なメーカーが、コストパフォーマンスの高い意欲的なスマホを次々と発表している。品質やスペックではまだまだアップルやサムスンといった巨頭に及ばないものの、一方でかつての「安かろう悪かろう」のイメージを裏切るほどの製品を作れるようになっているのである。

 「中華スマホ」メーカーが今後さらに力を付けてくることは間違いない。中国の消費者は値段が高すぎるものは買わない。
かと言って価格とグレードを下げれば、同じ価格帯で高いスペックを実現する中国メーカー製品に呑み込まれかねない。サムスンやアップルにとって中国のスマホ市場は、ますます厳しい戦場になっていくことだろう。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


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