海外旅行へ行く人が増えるにつれ、マナー向上が呼びかけられている中国。最近ではだいぶ改善されてきたと言われるが、中国人のマナー違反は多くの場合において「悪気がある」わけではないようだ。


 中国メディアの今日頭条は12日、「中国人は日本へ行くと民度が低いと言われる? トイレで使用済みの紙をごみ箱に捨てるのは単なる習慣なんだ」と題して、中国人が民度が低いと見なされる原因について分析する記事を掲載した。

 記事はまず、旅行先として日本は何度でも行くに値する国だと称賛。しかし、多くの中国人が日本を訪問するようになってから、日本人からは「中国人はきれい好きではない、不衛生」と言われるようになってしまったことが、中国人にとっては心外だったようだ。

 特に、トイレ事情に関しては中国でのマナーを守ったことが逆に「民度が低い」と言われることになってしまったと主張。中国では使用済みのトイレットペーパーはゴミ箱に捨てるのがマナーとなっている。しかし、日本ではトイレに流すのが普通であり、設置されているゴミ箱は使用済みのトイレットペーパーを捨てるためのものではないので小さく、中国人が使用済みの紙をゴミ箱に捨てようとすると入りきらずにあふれるうえ、においのもとになってしまうという問題がある。

 中国人観光客の増加を受けて、今では日本のトイレには中国語で「使用済みの紙は流してください」と書いてあるのを目にすることがあるが、それでも中国人からすると「詰まりはしないか」と心配になってしまうという。最近ではかなり改善されてきたが、中国では紙を流すと詰まりやすく、業者を呼んだ経験のある人は特に慎重になるようだ。記事は、日本のトイレットペーパーは水溶性で流しても大丈夫なのだと安心させた。

 それで記事は、日本と中国の習慣の違いが、「中国人は民度が低い」とみなされる原因だったとしているが、これは確かに一理あるだろう。異国へ行くからには、その土地の習慣やマナーを理解したうえでないとトラブルのもとになる。訪日中国人は増え続けており、ぜひ日本の習慣を周知してもらいたいものである。
(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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