中国メディア・東方網は29日、「伊藤博文は日本を変えることができたのに、どうして李鴻章は中国を変えられなかったのか」とする記事を掲載した。

 記事は、19世紀末において中国の首輔大臣を務めた李鴻章と、日本初の首相を務めた伊藤博文は、生きた時代も地位もほぼ同じであり、さらに富国強兵の夢を抱いていた点でも共通すると紹介。
しかし、「似た者どうし」にリードされた両国のたどった道は全く異なるものとなり、清王朝が崩壊の道を辿る一方、日本帝国は飛躍的な発展を遂げるに至ったとしている。

 そのうえで、1901年に李鴻章が死去した際、当時活躍していたジャーナリストの梁啓超が著作のなかで両者の比較分析を行っており、李鴻章は政治的な見識や客観的な視点という点において、伊藤と比べ物にならないほど劣っていたと指摘していたことを伝えた。

 梁啓超によれば、李鴻章は「国民の原理を知らず、世界の大勢を知らず、政体の根本を知らない」、「洋務は知っていても、国務は知らない」、「兵事を知っていても民事は知らない」、「外交は知っていても内治は知らず、朝廷は知っていても、国民は知らない」とのことで、「李鴻章は時代が作ったヒーローだが、時代を作ったヒーローではない」という。

 一方で、伊藤については幕末期に短期間ながらも英国に留学して見識を広め、政治の根本を理解していたと説明。また、日本の政治家の中でも勉強家で読書癖があることで知られており、首相になっても書店で本を読むことは止めなかったとのエピソードを紹介している。

 記事は、「伊藤は憲法を制定して日本の長期的な安定を図ったのに対し、李鴻章は足を新時代に踏み入れながら、頭が旧時代に残ったままの状態で、西洋の学問に対する理解も終始浅薄な表面上のものに留まっていた」と伝えた。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


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