近年日本を訪れる中国人観光客は増加している。団体ツアーを利用する人が多く、その方が格安で、またガイドが付くという安心感もある。しかし、記事が紹介した74歳になる中国人夫婦は、「初めての日本で、日本語が話せないにも関わらず、自分たちですべてを手配しなければならない個人旅行を選んだ」という。
中国人ネットユーザーからも「若者だってそこまでの勇気はない」と驚きの声を上げた行動力だが、この中国人夫婦は単に度胸だけでこの旅行に望んだわけではない。事前に周到な準備をして、「大阪、京都、東京、北海道」を巡り、日本を十分に満喫するプランを実行したのだという。
彼らはまず、自分たちと同様に「日本を個人旅行した中国人の旅行プランやアドバイスをネット上で検索し、参考にした」そうだ。中国は日本と比較してネット普及率が高く、スマホの利用料金も非常に安い。ウィーチャット(微信)と呼ばれるSNSは高齢者の間でも普及しており、グループ内で様々な情報が共有されているので、高齢者であってもネットを利用した検索やアプリの活用方法に通じている人が多いように見受けられる。
また、「日本を訪れる中国人観光客が、日本の様々な情報をネット上で発信している」という点も大きかったと言える。日本を訪れたことがないこの高齢者たちでさえ、事前に情報収集をし、自分達で「格安飛行機のチケット購入、ホテルの予約、地下鉄の切符、皇居見学の予約、隅田川水上バスの予約、新宿発の河口湖往復バスチケット購入」を済ませている。
他にもスマホに通訳アプリをダウンロードし、宿泊ホテル周辺の地図はグーグルマップで確認し、日本滞在中も利用できるSIMカードを事前に購入するなど、抜かりない準備によって「初めての日本を十分に満喫することができた」のだという。この中国人夫婦は少し特別な例かもしれないが、その気になれば日本語ができない初めて訪日する中国人も個人旅行が可能だということを実証している。
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