4月にハンガリー・ブタペストで開かれる世界卓球の男女シングルス日本代表が先日決定したが、お隣の卓球王国・中国でも8日に代表が決定した。中国メディア・東方網は9日、中国女子代表に波乱があったことを紹介するとともに、評論家がその理由が「日本にある」との見解を示したことを報じた。


 8日午後に発表された世界選手権の中国女子シングルス代表は丁寧選手、劉詩ブン(ブンは雨かんむりに文)選手、陳夢選手、王曼ユ(ユは日+立)選手、孫穎莎選手の5人だ。男子は馬龍選手を筆頭に樊振東選手、許キン(キンは日+斤)選手、林高遠選手、梁靖崑選手の5人となっている。

 記事は、男子代表の5人は大方の予想通りとする一方で、女子については元世界ランク1位で、前回の世界選手権2位の実力者・朱雨玲選手が落選したことについて、一部では番狂わせとの見方が出ていると紹介。そのうえで、中国中央テレビ(CCTV)の著名記者である李武軍氏の見解を伝えている。

 李氏は、朱雨玲選手の落選について「周知のとおり、東京五輪に向けた重点強化選手である朱が今回のリストになかったのは予想外だ。その理由は昨年のスウェーデンオープンで日本の伊藤美誠に0-4で敗れたことがあると思う。
そして、先日の国内代表選抜大会でもパッとしない成績だった。一方で今回代表に選ばれたメンバーは基本的に選抜大会で上位5人に入っている」と解説した。

 昨年のスウェーデンオープンは伊藤選手が女子シングルスで優勝を果たした大会だ。伊藤選手はこの大会で朱選手以外にも、今回「当選」した丁選手、劉選手の2人にも勝利している。李氏によれば、敗れたなかでも朱選手は特に負け方ひどく、どのゲームも全くいいところがなかったという。中国代表はライバルの日本に対して現状でベストな勝率を残さなければならず、この点から朱選手が落選するのも「自然なこと」と分析している。


 朱選手の落選は、中国卓球界の選手層の厚さを示す現象の1つとも言える。成長著しい伊藤選手を筆頭に、石川佳純選手、平野美宇選手、佐藤瞳選手、加藤美優選手の日本代表5人がどこまで中国の分厚い壁を崩して勝ち進めるかが楽しみだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


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