記事はまず、中国が56の民族からなる多民族国家であり、全国人民代表大会(全人代)の時には少数民族の代表が民族衣装を着用して参加する様子が春の風物詩になっていることを紹介した。
そのうえで「気まずいのは、人口が最も多い漢民族が何の特徴もない服を身に着けていることだ。多くの人が、どうして漢民族の代表は漢服を着ないのだろうか」と指摘。数年前より世間では漢服を提唱する動きがあったものの着る人は少なく、実際に着用して街を歩くと周囲の人から奇異の目で見られる状況だと伝えている。
一方で、日本では伝統衣装の和服を着て街を歩いたとしても奇妙な感じはせず、ジロジロと奇異の目で見るような人はいないとし、漢服と和服で大きな差が生じた理由について分析した。
まず、漢服はすでにその文化が現代の中国において失われてしまい、誰も本当の漢服の姿についてよく分かっていない点を挙げた。また、漢民族が自らの衣装を捨てたのは近現代の話ではなく、満州族が統治した清の時代にさかのぼると説明。「文化はひとたび断絶してしまえば、復活させるのはとても困難なのだ」としている。
次に、現在製造されている漢服の品質があまりにひどく、本来持っているはずの質感や、優雅さが失われてしまっていると指摘。このような漢服を着ても美しさを感じることはできないとした。さらに、漢服を推奨するうえでのPRが不十分なため、実際に着てみようと思った人も周囲から変な目で見られるのを案じて家の中だけで楽しむといった状況になっているとも論じた。
3月の終わりから4月の初めは、卒業や入学で和服を着る人が多い時期と言える。この時期に日本を訪れた中国人観光客は、日本で和服が日常的に着用されているとの印象を抱くことだろう。
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