中国メディア・東方網は1日、かつて栄華を誇った東京モーターショーが、今や「日本車だけの展示会」といった様相を呈しており、衰退が著しいとする記事を掲載した。

 記事は、既に60年あまりの歴史を持ち、これまでアジア最大の国際自動車ショーとして「アジア自動車市場のバロメーター」と目されてきた東京モーターショーが、現在衰退の道をたどっているとした。


 そのうえで、日本メディアの報道として、今年の東京モーターショーではアウディやBMWが出展を見合わせ、ドイツの3大高級車メーカーではベンツだけが姿を見せる予定だと紹介。このほか、ボルボ、フォルクスワーゲン、プジョーといった一流の国際ブランドが続々と出展を取りやめているとし、同モーターショーが「ほとんど『目玉』のない、日本ブランドと小規模なブランドの見本市」に成り下がってしまったとの見解を示している。

 そして、海外の著名ブランドが続々と同ショーへの出展を見合わせている背景として「日本人が持つ、自国製品に対する過度の信用と甘やかし」があると説明。また、現在日本の自動車市場の動向がますます単一的になっており、海外ブランドにとっては日本市場でのこの先の発展が見込めない状態だとした。

 記事は、同ショーに出展しない理由についてフォルクスワーゲンが「発表する新車がない」、BMWが「別のイベント開催を計画している」と説明したと紹介するとともに「これは、彼らが同ショーのためにわずかながらの尊厳を残してあげたと言うべきもの。フォルクスワーゲンが新車を出さないなど考えられないし、イベントの開催とモーターショー出展には直接的な関係はないではないか」と論じている。

 また、フォードやGMは文化的な違いから日本市場を攻略できなかったが、プジョーやフォルクスワーゲン、BMW、アウディなどのブランドは日本の「精工」を求める傾向に合致していたにも関わらず、日本車を脅かすほどのシェアを獲得することはできなかったとの見方を伝えるとともに、「中国のスマートフォンが日本でよく売れていることを考えれば、日本だってそこまで民族精神が強いわけではない。そしてまた、日本メーカーの実力が飛び抜けて高いとも思わない。その中で日本車が圧倒的なシェアを持っているのは、日本社会が自国企業を過分に甘やかしているからに過ぎないのだ」との持論を展開した。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


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