中国では日中戦争をテーマにした抗日ドラマが連日のように放送されている。近年の抗日ドラマは史実に基づかない過激な描写や荒唐無稽な描写が増えていると言われ、その描写に呆れてしまう中国人視聴者も少なくない。
そして、こうした荒唐無稽な抗日ドラマは皮肉を込めて「抗日神劇」とも呼ばれている。

 また、抗日神劇に敵役で登場する日本兵は無能で野蛮な人物として描かれているのが一般的だが、中国メディアの今日頭条は27日、「中国で暮らす日本人が抗日神劇を見て示す反応」について紹介する記事を掲載した。日本人の抗日神劇に対する反応は「中国人の想像とまったく違っていた」という。

 記事は、中国にはたくさんの種類の抗日ドラマが製作されているが、実際に日中戦争に参加した中国の老兵から見て「内容が正確ではない抗日ドラマは抗日神劇である」と指摘したうえで、「現在の中国には大勢の日本人が暮らしているが、日本人たちは抗日神劇をどのような目で見ているのだろうか」と疑問を投げかけた。

 続けて、中国で長年暮らす日本人の見方として、「日本人は抗日神劇を見ても怒らないどころか、手刀で日本兵を切り裂くなどの荒唐無稽な描写を笑って見ていた」と紹介。つまり、日本人は抗日神劇の内容に対して「真剣に向き合うどころか、ほとんど無関心であった」ことを伝えた。

 多くの中国人は「日本人は抗日神劇に対して怒っているのではないか」と考えていたと紹介し、日本人がこれほど無関心であったことは意外だと強調した。さらに、日本人は抗日神劇はおろか、抗日ドラマについてもほとんど無関心であると主張し、それは日本が戦後、戦争についての教育を行ってこなかったためではないかと主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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