中国メディアの環球網は22日、南開大学の日本研究院副院長の張玉来氏による見解として「日本がAIIBに加盟するうえでの『機』はすでに熟している」と主張する記事を掲載した。
記事は、AIIBが日本の政府系金融機関に勤務していた日本人男性を採用したことが大きな注目を集め、「日本がAIIB加盟に向けた準備を進めているのではないか」という予測もみられたと紹介しつつ、「日本がAIIBに加盟するための機はすでに熟している」と主張した。
さらに、AIIBは運営が始まってすでに4年が経過し、日本が過去にAIIBに対して提起した運営の透明性や債務の罠、環境保護などの「懸念」は「杞憂」であったことはすでに証明されたと主張。まず組織運営については「5人の副総裁はいずれも中国以外の国から選ばれ、12人の理事による理事会は100を超える加盟国の意見が反映される」と主張。理事のうち9人はアジアから選ばれ、3人はアジア以外から選出されるとし、AIIBの最大出資国である中国が独断もしくは主導して運営される局面は見られていないと主張した。
また、AIIBは「反腐敗」のもとで「政治的干渉を受けない」ことを基本原則としており、持続可能な融資を確保し、融資先が債務の罠に陥ることを徹底して避けていると主張。そして、環境保護についても、AIIBは「投資が社会や環境に与える影響を極めて重要視している」とし、つまりAIIBはEnvironment(環境)、Social(社会)、Governance(統治)という「ESG」の理念を重要視していると論じた。
続けて記事は、アジアにはインフラ投資における莫大なニーズがあり、AIIBは世界銀行やADBなどとの協業を重視しているとし、アジアのインフラ建設をともに推進することは「日本と中国の新しい協力の舞台となり得ることだ」と主張。アジアのインフラ建設をともに推進することは日中の国益のみならず、投資先の利益にも合致することであると主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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