それにしても、なぜ中国人筆者は「好きでもない日本」を訪れようと思ったのだろうか。「愛国精神の教育が染みついていた」という中国人筆者は、日頃から「敵国」を見に行ってみたいという気持ちを持っていたそうだ。どれだけ自分たちより遅れていて、ひどい有様なのか自分の目で確かめてみたいと思ったようだ。
中国人筆者が日本に対してどんなイメージを持っていたのかは想像するしかないが、中国人として誇らしい気持ちになったのは、空港でたくさんの中国語を見たときだけで、そのあとは至るところで「それまでの固定概念が覆されて頭が真っ白になること」が続いた、と振り返っている。
空港から離れて、最初に立ち寄った高速道路のサービスエリアでは、缶やペットボトルなど種類別にずらっと並んだごみ箱に圧倒されたという筆者。「ごみを捨てるだけでこんなに細かいなんて」と驚いたと紹介している。
「固定概念が覆された」別の点は、「路上を走る車が小さい」ことだ。資源の乏しい国なのでエコの意識が進んでいる、と説明を受けたそうで、大企業の社長でも普段は小さなエコカーに乗っていると聞き感心したと伝えている。日本人は、「小さい車」だけでなく「自転車」も大好きだ。健康的で環境にも優しいこの乗り物が、日本では高齢者にも愛されていることに気がつき、自分が中国でちょっと野菜を買いに行くにも車で出かけることを思い出して恥ずかしくなったと振り返っている。
他にも、治安が悪いため「窓という窓に鉄格子を入れている中国の住宅」と違い、治安の良い日本では住宅に「塀もない」ことに驚き、「日本に到着してわずか1日で見方が変わった」と紹介。「ひどい有様」どころか、日本社会には秩序があり、治安が良く、人びとの環境意識も高いなど、「認めざるを得ない美点」が数多くあったことに衝撃を受けたという。
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