新型コロナウイルスの感染拡大で、多くの企業がテレワークを実行することになったが、その大きな妨げになったのが日本の「ハンコ文化」だと指摘されている。ハンコは発祥地である中国でさえその習慣が廃れているが、日本では欠かせない重要なものとなっている。
中国メディアの環球網は13日、日本のハンコ文化について紹介する記事を掲載した。

 記事はまず、ハンコが日本人の生活にいかになくてはならないものになっているかを紹介。日本に留学していたという中国人筆者は、日本に行ってすぐに「ハンコを作るように」と言われたそうだ。入学手続きに必要だったためだが、ハンコはアルバイトする時も家を借りる時も、さらには論文を提出する時まで必要で、日本では「成人するとまずハンコを作れ」と言われるほどだとその重要性を伝えている。

 また、必要性だけでなく、日本人は純粋に「ハンコが好き」だとも紹介。観光地や駅などには「記念スタンプ」があり、収集している人は少なくない。またこうしたスタンプのデザイン性も高く、「かなりレベルが高い」と感心している。他にも、神社仏閣では「芸術のように美しい」御朱印を受ける習慣があるほか、キャラクターなどのイラストを彫った「痛印」なるものもあり、専門店に自分の好きなデザインを注文することもでき、世界に1つだけのオリジナルであることも、日本人をハンコにはまらせているのではないかと分析している。

 では、日本ではハンコ文化がなくなることはあり得ないのだろうか。記事は、日本人は「ハンコマニア」であると主張。新型コロナウイルスによる在宅勤務や、電子印鑑の出現という「逆風」があるものの、契約にハンコを使う習慣もあり、今すぐなくなることは考えられないと伝えている。

 確かに、日本ではIT担当相が「日本の印章制度・文化を守る議員連盟」の会長を務めているほどであり、ハンコがすぐになくなるということはないだろう。
とはいえ、新型コロナウイルスの問題でテレワークの妨げになっているのは確かであり、この先は変化が生じてくるのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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