中国における人件費の上昇や米中貿易戦争などを理由に、生産拠点を東南アジア諸国に移す企業は少なくない。中国メディアの百家号はこのほど「東南アジアは製造業の拠点として中国に取って代わることができるか」と問いかける記事を掲載し、現時点における東南アジアの製造業には「欠陥」があると論じた。


 記事は、改革開放後の中国は人口の多さと安価な労働力を武器に、世界中から多くの直接投資を引き寄せることに成功したと紹介。外資企業は中国の製造業の発展および経済成長に大きな貢献したが、近年は中国の人件費の上昇などを背景にした生産コスト上昇によって外資企業が得られる利益はずいぶん減少してしまったのも事実であると指摘した。

 また、米中貿易戦争を背景に、米国や日本では自国企業に向けて中国から撤退するように呼びかけたことは記憶に新しく、中国からの撤退を促すために多くの国は撤退に必要な資金まで提供する政策を打ち出したと紹介。こうした状況下において、中国に比べて人件費が安い東南アジア諸国が多くの企業にとっての移転先候補になっていると説明、東南アジア諸国も外資企業にとって魅力的な政策を打ち出しており、一部の企業が東南アジアに移転し始めているのも事実だと論じた。

 そのため、東南アジアの製造業は近いうちに「中国製造業に取って代わる」という見方は多いと紹介する一方で、記事は「中国には東南アジア諸国にない魅力が存在する」と反論し、それは「整備された産業チェーン」だと説明。製造業に必要となる電力から原材料、さらには物流、そして市場に至るまで「中国にはワンストップで提供できる産業チェーンがある」と強調する一方、東南アジア諸国にはこれほど整った産業チェーンはないと指摘。

 人件費が安くても、電力すら満足に供給できない国もあると主張し、製造業の発展における基本的な条件すら満たせない東南アジア諸国が、今すぐ中国の製造業に取って代わることはあり得ないと論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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