中国・大連市には観光名所の1つとして「旧東本願寺別院」があるが、この建物は日本人によって建てられ、現在も歴史文化財としてその外観が保存されている。中国メディアの百家号は12日、旧東本願寺別院について「日本人によって建造された日本式寺院」として紹介する記事を掲載した。


 記事は、仏教が中国の歴史や文化に及ぼした影響は非常に大きく、中国では都市の大きさに関わらず至る場所に仏教の寺院が存在していると紹介。そして、大連に存在する旧東本願寺別院は中国各地に存在する仏教寺院とは違った建築様式であるがゆえに、一際目を引く独特の存在となっていることを紹介した。

 一方、中国国内に存在する寺院とは一風変わった建築様式だとしても、もともと日本の寺院の建築様式は中国の唐の建築様式の影響を受けているほか、日本の文化は中国由来のものも多いと強調。旧東本願寺別院も大連にあってもさほど奇異な存在にはならないのはそのためであると主張した。

 また、もともと大連には「東本願寺」のみならず、「西本願寺」も存在していたと紹介する一方、西本願寺は終戦後に取り壊され、現存していないことを指摘。東本願寺は日本の寺院ではなく、「大連図書館」という立場にあったことで破壊されたり、撤去されたりすることなく、その姿を現在に残すことができたのだと紹介。そして、旧東本願寺別院は日本人が建てた寺院だとしながらも、日本と中国の伝統が融合した存在であり、その文化を中国国内で体験できるのは興味深いことだと指摘した。

 大連市には「東本願寺」の他にも、日本の統治下にあった時代の建築物が多数残されている。たとえば大連駅もその1つであり、同駅の駅舎は東京の上野駅とそっくりであることでも有名だ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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