中国のポータルサイト・百度に25日、「軽自動車があるのは日本だけではない、中国にも自前の軽自動車が出現した」とする記事が掲載された。

 記事は、日本では「軽自動車」と呼ばれる規格のコンパクトカーをいたるところで見かけ、ほぼ1家庭に1台といった割合で所有されていると紹介。
日本で一つの文化と呼ばれるほど軽自動車が発展した背景として、かつて高度経済成長の時代に庶民にとってまだまだ高根の花だった自動車をさらに普及させ、日本の自動車産業を一層振興させる狙いがあったと伝えた。

 また、日本は国土面積が小さく道路が狭いこともあり、小回りの利くコンパクトな車両が好まれる傾向にあること、そしてバブル崩壊後の長期的な景気低迷の中で、燃費が良く税制面で優遇される軽自動車に対する人気が一層高まったことなどを紹介している。

 その上で、近ごろ中国でも「軽自動車の鼻祖(元祖)」的な自動車として、五菱宏光が「MINI EV」を発売したことに言及。その誕生には、都市部の深刻な交通渋滞、駐車スペース確保の問題、さらに中国政府が進めてきた新エネルギー自動車普及政策など、現在の中国の国情が大きく関係しているとした。

 さらに、これまで中国ではステータスシンボルとして高級車を買い求める傾向が強かったものの、最近では中国の消費者でニーズに変化が生じ、自動車を移動ツールという本来の位置づけで見るようになりつつあると説明。「多くの家庭で、メンツのためではなく、仕事やお出かけといった日常的なニーズを満たすために自動車を買うようになった」と伝えている。

 記事は、小回りが利く電気自動車で、価格が2万8800~3万8800元(約45万~60万円)とコストパフォーマンスの高い「MINI EV」が、現在大量に普及している電動バイクの利用者が自動車へと「アップグレード」する上で非常に理想的な製品であると評価した。なお「MINI EV」の寸法は、全長2.917メートル、全幅1.493メートルとなっており、1.48メートル以下という日本の軽自動車の規格からは幅が若干はみ出すものの、「ほぼ軽自動車」と言えるサイズだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


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