中国は貧富の差が大きく、しかもその差はますます広がっているが、日本は中国ほど貧富の差は大きくなく、どの地域でも一定水準以上の生活が可能だと言えるだろう。中国メディアの騰訊はこのほど、「日本の農村も昔は立ち遅れていた」と主張し、ここまで来るには地域住民の努力があったと伝える記事を掲載した。


 記事はまず、進んでいると中国で称賛されている日本の農村も、昔は立ち遅れていたと主張。今では想像もできないことだとしながらも「汚い、乱雑、閉塞感」といった、農村の負の部分がすべてあり、まるで現在の中国の農村のようだったと伝えている。

 その一例として、今は飛騨古川の人気観光地になっている「瀬戸川」を紹介。夏には1000匹の鯉が澄んだ川を悠々と泳ぐ姿を見ることができるが、ここも高度経済成長期には汚染が深刻化していたと指摘した。1968年に住民の寄付により鯉が放流されたのをきっかけに、地元住民が自主的に川を掃除するようになり、今では観光スポットになっているほどだ。記事は「地域住民の努力でこんなにきれいになる」と可能性を伝えている。

 また、「農村にもかかわらず、文化遺産に登録された場所もある」と紹介。その1つが岐阜県白川村にある合掌造り集落だ。記事は、ここの住民も伝統家屋を守るために一念発起し、自主的に地域内の資源を「売らない」、「貸さない」、「壊さない」の3原則を掲げ、のちに世界文化遺産に登録されるまでになったと、その背後には「地域住民の努力」があったと称賛した。

 記事は、こうした日本の農村の成功は「それぞれの特色を生かして保存したことにある」と分析した。中国も遅れている農村をどうにかしようとそれぞれに趣向を凝らしているが、空振り感が否めない。中国も農村部を何とかしたいと思うなら、地元住民が主体となり、その土地ならではの良さを生かす工夫が必要になりそうだ。
(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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