
記事は、日本の発展ぶりは広く知られており、アジアでは数少ない先進国の一つであると紹介した上で「これだけの経済力と技術力を持ちながら、どうして街の上空には1980年代、90年代の中国のように電線が張り巡らされているのか、なぜ地下ケーブルに変えないのか」と疑問を提起。日本の街並みが美しいながらもひときわ目を引くのは電線であり、まるで東南アジアの新興国にでもやってきたかのような錯覚に陥るとした。
そして、日本で電線の地中化が普及しない理由について「観察した結果、そして日本人の話をまとめると、どうやらそんなに簡単な話ではないようだ」と伝え、上空に電線を張り巡らせることで現在まで発展してきた日本の送電ネットワークを地中化し、電柱を撤去する場合、莫大な工事費用と、非常に長い時間を必要とし、市民の生活に大きな影響を及ぶ可能性があると指摘した。
また、日本列島は地殻活動が活発で地震が頻発するため、電線を完全に地中化してしまうと大きな地震が発生した後の復旧作業が非常に困難になるという点も、電線を上空にとどめている理由の一つであると説明している。
さらに、最も大きな理由として「日本人が実際のところ上空の電線をあまり気にしておらず、日常生活にもそこまで大きな影響を与えていないと思っている」点に言及。そればかりでなく、電線を支える電柱は市民にとって目印となったり、看板や標識、監視カメラなどを設置する格好の場所にもなっているのだと伝えた。