日本にはいずも型護衛艦を改修し、事実上の空母として運用する計画がある。この計画について中国では「日本は敗戦国なのに空母を持って良いのか」という意見もあるようだ。
中国メディアの一点資訊はこのほど、「敗戦国である日本が空母を持つことになぜ大国は反対しないのか」と題する記事を掲載した。

 記事はまず、日本の憲法第9条では確かに戦争放棄が明記されており、第2項には「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」となっていると紹介。これは「他国を攻撃する戦力を持ってはならない」という意味であり、そのため日本には軍隊ではなく「自衛隊」があると説明した。これと同じ理由で、海上自衛隊の船はどんなに大きくても日本では「軍艦」とは呼ばず、「護衛艦」と言うのだと伝えた。

 そして、記事によるとこの論理は国際的にも認められているという。ポイントは「攻撃力なのか、防衛力なのか」ということであり、防衛力であれば保持しても良いことになると解説した。そのため、日本は空母を持つこともできるし、大陸間弾道ミサイルであっても「防衛用」と言えば良いだけでいつでも保有できると主張。実際、H2ロケットは衛星を飛ばすだけではなく、いつでも弾頭を付けることができるはずだと主張した。

 確かに、日本政府はいずも型護衛艦を実質的な空母に改修するにあたって、「空母」という言葉は使用せずに「多用途運用護衛艦」の呼称を用いている。「攻撃型空母」は自衛の範囲を超えており、保有は許されないためだろう。記事が説明する日本側の論理は、多くの中国人にとって受け入れられないようだが、中国が海洋進出を積極化している今、日本にとっては必要な行動なのだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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