中国の各病院はその機能、設備、医療レベルに基づいてランク付けされており、最も高いランクの病院は「三級甲等医院」と呼ばれる。質の高い医療サービスを提供できる三級甲等医院であっても、院内のトイレには「備え付けのトイレットペーパーがない」ことが一般的だという。


 中国では過去に三級甲等医院のトイレにトイレットペーパーが備え付けられていないのは「大多数の患者の利益」を無視する行為であると批判されたことがあるが、中国メディアの快資訊はこのほど、日本の病院のトイレを見れば「中国の病院のトイレに欠けているのはトイレットペーパーだけではない」と論じる記事を掲載した。

 記事の中国人筆者は、日本の病院のトイレを見た時に「大きな感動を覚えると同時に、ショックを受けた」と紹介。なぜなら、中国では病院のトイレに紙が備え付けられるべきかどうかで議論が起きている時に、日本の病院は「もはやそのようなレベルにない」ことが分かったからだとし、日本の病院のトイレでは「紙が備わっているのは当たり前であり、そればかりか患者のニーズにあわせて各科で仕様が異なったトイレが設置されている」と紹介した。

 たとえば、小児科の近くにあるトイレは色鮮やかで、子ども用の小さい便器が設置されているとしたほか、眼科の近くであれば、視力が弱い人や目の不自由な人でも問題なく使用できるような配慮あるトイレになっていると紹介。病院のトイレは「その病院のサービスレベルを反映するだけでなく、国や国民の生活レベル、社会全体の配慮や教養レベルをも反映しているのだ」と論じた。

 それだけではなく、どの仕様のトイレにも共通しているのは、トイレ内部の手すりを含む各物品の備え付けの位置など、すべてにおいて「患者に対するきめ細やかな配慮」が十分に反映されている点だと指摘。中国の病院のトイレに欠けているのは「トイレットペーパー」ではなく、日本の病院で体現されているような「患者の視点に立ったきめ細やかな配慮」であると強調した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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