この教授によると、日本から多くのノーベル賞受賞者が出ているのは、「優れた頭脳や国家へ無私の精神で奉仕する気持ち」があることのほか、より重要なこととして「幼少時代がとても幸せだったこと」が関係しているという。科学の教養や好奇心を持つうえで親が果たした役割は大きく、優秀な教師による教育も役立ったとしている。
また、「読書の習慣」も重要な要素だと指摘。日本の家庭では読書の良い習慣が培われており、これによりよく学び、よく考えることが習慣になるという。さらに政府も教育に多額の資金を投入し、科学の発展を重視していることも大きいと論じた。
このほか、日本の大学の研究機関は自由度が大きく、しばらく研究成果が出なかったとしても冷遇されたり失業したりという心配がないと紹介。政府や社会からの干渉もなく、研究に打ち込める環境があるので、ノーベル賞を獲得しやすいと説明している。
こうした要素は、中国ではなかなか見られないことだが、この教授は「これらの小さな問題を気にする必要はない」と主張。中国の科学研究は発展が始まったばかりであり、あと数年すれば世界のトップレベルとなるはずで、目先の利益を追い求めず、研究者たちに適切な環境と高い給料を与えればよいと主張した。そして、「ノーベル賞なんて気にする必要など全くない」と結んでいるが、わざわざこのように述べるということは、やはりノーベル賞受賞者が少ないことにコンプレックスを感じ、気にしているのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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