天邪鬼(あまのじゃく)とは、一体どういう意味なのでしょうか?言葉の意味や天邪鬼な人の性格、行動の特徴について解説します。また、天邪鬼をやめたい場合の脱却ポイントや天邪鬼な人への上手な接し方など、恋愛から人間関係、メンタルヘルスの分野まで多くのカウンセリングを行っている、小日向るり子さんに詳しく伺いました。


天邪鬼(あまのじゃく)の言葉の意味

天邪鬼は「あまのじゃく」と読み、わざと人に逆らうような言動をする人のことを指す言葉です。

天邪鬼な人は、周りの意見と反対の意見を言ったり、本心とは正反対の行動をしたりしがちです。場合によっては、盛り上がってきたときに水を差されたような雰囲気になってしまい、周りからは「少し面倒くさい人」「ひねくれ者」というイメージで見られることもあるかもしれません。

一方で、反抗的な性格や態度が可愛いものとして受け入れられることもあります。子どもらしい無邪気な性格として、その人の魅力の一つと思われることもあるでしょう。

天邪鬼な人の性格の特徴

天邪鬼な人の「性格」にはどのような特徴があるのか、5つに分けて傾向をご紹介します。


目立ちたがり屋
本人に自覚がない場合もありますが、大勢とは反対の行動を取る背景には、「目立ちたい」という欲求が隠れています。

自分の意見ではなく、取りあえずみんなが言っていることと反対の意見を言っているだけの場合、話のつじつまが合っていないことも少なくありません。

かまってほしい
いわゆる「かまってちゃん」と言われるタイプです。前述した「目立ちたがり屋」と重なるところはありますが、「目立ちたい」という欲求よりも、「寂しいから、誰かにかまってほしい」という気持ちの方が強くあります。

周りと逆のことを言って関心を引き、誰かがかまってくれることを期待して天邪鬼な行動を取っているのです。

疑い深い
人の話や物事をなかなか信用できず、「本当に……?」とすぐに疑ってしまう性格も天邪鬼の特徴です。
基本的に人や情報に対して疑ってかかる傾向があるため、信じる前に証拠や理由を求めます。

人や情報をうのみにしない姿勢は大切ですが、天邪鬼の人は特にその思考が強い傾向にあります。

マウント欲が高い
天邪鬼な人は、負けず嫌いで人の上に立ちたいという思いが強いです。

自分の方が優位だと見せつける言動をした結果、それが評価されると一気に一目置かれる存在になる可能性があるため、大勢と逆のことを言います。

照れ屋
照れ屋な性格は、恋愛の場面でよく見られる傾向です。「愛している」「嫉妬している」など、自分の素直な感情を伝えることが照れくさくて、つい逆の行動を取ってしまいます。


好きな人ができてもわざと避けてしまったり、愛情を試すために嫉妬させるような言動をしたり、恥ずかしいが故に好意を隠してしまいがちです。

天邪鬼な人の行動の特徴

続いて、天邪鬼な人によく見られる「行動」の特徴を見ていきましょう。

否定から入る
「でも」や「いや」が口癖の人が多く、言葉でも行動でもまずは否定から入ります。他にも討論や会議の場では、「逆に考えると」「そうは言っても」などの言葉から始まることが多いです。

主張が過激になりやすい
「目立ちたい」という欲求が強い天邪鬼な人が取りやすい行動です。

逆のことを主張したにもかかわらず、思ったほど周囲が反応してくれないと、「もっと過激なことを言って目立ってやる!」と考え始めます。
その結果、極端な行動を取りやすくなります。

マニアックな知識を言いたがる
例えば、小説や漫画、映画などでは脇役の人に関する知識や小ネタを言ったり、映画の元ネタになった事象のことを細かに解説したり、メインとは外れた情報を言います。

分かりやすく反対意見を言うわけではありませんが、「自分は多数派とは違う」とさりげなく主張したい思いの現れです。

天邪鬼をやめたいなら?

「自分は天邪鬼なところがある」という意識があり、直したいと考えている場合どうすればよいのでしょうか。天邪鬼をやめるための脱却ポイントをご紹介します。

否定の言葉を言わない
自分でも無意識に、「でも」などの否定から入ってしまうのが天邪鬼な人の特徴です。


まずは「でも」「いや」に代表される否定言葉を言わないように意識してみましょう。言いそうになったら「なるほど」と言い替えるのがポイントです。相手の意見を「なるほど」と一度受け止めると、その後の言葉が変わります。

また本当に反対の意見だった場合も、否定の言葉を使わなくなるだけで、周囲から天邪鬼な発言だと敬遠されることが少なくなります。

意見を言う前に、ひと呼吸置くことを心がける
周囲の発言に反応する前に、心の中でゆっくりと6秒数えてみましょう。

文章であれば、投稿する前に声に出して読んでみるなど、ひと呼吸置くことで反対したい気持ちが落ち着きます。
天邪鬼が習慣化してしまっている人は、積極的に取り入れたい方法です。

表現の手段を勉強する
天邪鬼な人は、とかく言葉や文章だけで自己主張をしようとしがちです。しかし声が小さいよりは大きい人、表情が乏しい人よりは表情豊かな人の方が、周囲から関心を持ってもらいやすいと言えます。

自分の姿勢や声の大きさ、表情などを見直して、自身の立ち居振る舞いに変化をつけてみましょう。反対するだけが表現の手段ではないことが体感として分かってくると、天邪鬼は修正されていきます。

天邪鬼な人への上手な接し方

周囲に天邪鬼な人がいる場合、どう付き合えばよいのか悩んでしまうこともあるでしょう。ここでは、天邪鬼な人と上手に付き合うポイントについて解説します。

適度に聞き流す
この方法は、プライベートで深く関わる必要がない人や、今後深く関わらない人に対して有効な対処法です。

天邪鬼なことを言われたら、「それも一つの考えですよね」など、肯定的な返事をして程よく聞き流しましょう。

天邪鬼な人と同じ土俵に立って反論してしまうと、ヒートアップする可能性が高いので、上手に受け流すことが大切です。

相手に寄り添う
この方法は、プライベートで深く関わっていこうと思っている相手や、天邪鬼な性格が寂しがり屋の「かまってちゃん」タイプの場合の対処法になります。

密に連絡を取ったり、一緒の時間を過ごしたり本音を話しやすい環境をつくってあげましょう。見守るつもりでおおらかに受け止め、相手に「素直であっても尊重される」という体験を重ねさせてあげることで、天邪鬼な性格を修正していきます。

時間はかかりますが、伴走者のような気持ちで気長に寄り添いましょう。

自分も逆のことを言う
相手は逆のことを言ってくるため、先に自分から逆の発言をするのも手です。天邪鬼な人は、「無理だよね」と言われたら、「無理じゃない」と言いたくなります。この性格を逆手に取ってみましょう。

例えば、やってほしい業務があるときは、「これ、お願いしたいけど●日までには無理だよね」と言い、食事に誘いたいときは「食事にお誘いしたいけど、忙しそうだから無理だよね」といった感じで伝えてみてください。

すると、「できるに決まっているだろう!」という答えを引き出せる可能性が高いです。

天邪鬼の特徴を知って、上手に付き合ってみよう♪

天邪鬼な行動で、必要以上に物事を振り回してしまうと、自分も周りの人も疲れてしまいます。「あの人は天邪鬼で面倒くさいな」「自分の天邪鬼を直したいな」と思う人もいるかもしれません。

しかし一方で、天邪鬼な行動の裏側には、認められたくて強がっていたり、素直になれない照れ隠しだったりと、実は可愛らしい側面もあるのです。

その心理を理解して、天邪鬼と上手に付き合っていきたいですね。自分の天邪鬼を直したい人も、周囲に天邪鬼な人がいて困っている人も、この記事を参考にできることから試してみてください。

取材・文/高坂晴奈

【監修】
小日向るり子さん
「カウンセリングスペースフィールマインド」代表。心理カウンセラー。一般社団法人 日本産業カウンセラー協会認定産業カウンセラー。JAAアロマコーディネーター。恋愛、人間関係、メンタルヘルスなど多くの悩みにカウンセリングを行っている。恋愛や心理系コラムの執筆やメディア出演、監修も多数行っている。2023年4月までの相談件数は約5500件を超える。
オフィシャルサイト:http://feel-mind.net/
X(旧twitter):https://twitter.com/ruriyakko1107
ブログ:https://ameblo.jp/r-kohinata/