昨年も二ケタ以上の伸長を果たしたとみられるRTD(缶チューハイなど)市場に対し、サッポロビールは好評ブランドから「濃いめのレモンサワー」缶を発売した。同時に業務用商品も投入。
RTDだけでなく、RTS(割って飲用することを想定した酒類)市場も徐々に成長している。外食でレモンサワーなどのサワー類が定着。RTS市場でもレモンサワーが7割を占めるが、RTDに比べてバラエティーさに欠けていたことから、サッポロは19年に、あえてレモン味の濃い「濃いめのレモンサワーの素」を投入した。
「濃い」という味覚面での評価は高く、また消費者の選択肢が増えたことなどがカテゴリー活性化に貢献。全国的に採用が進み、広がりを見せた。「濃い」という語の深さも飲用者からの支持につながったとみている。
このブランド力を背景に、RTD缶「濃いめのレモンサワー」を2日に発売。1対2で「素」を割り、氷を入れて馴染んだ「一番おいしい状態」(担当者)をベンチマークに開発した。アルコール分はその状態に合わせて7%になった。
350㎖缶、500㎖缶、6缶パックを用意。「素」の評価が高いこともあり、今回の缶商品も商談では高評価を獲得し、コンビニやチェーンでおおむね採用されている。
夫婦で食卓をともにする機会が増えたことから、酒やつまみがシェアされることも増えるとみており、シェアをイメージしたコミュニケーションをTVCMやツイッターなどでの動画配信で展開する。
担当者は「これを飲むと何か楽しい、そういう世界観に浸ってほしい」と語る。味などの物性価値だけではなく、キャラクターや物語性を持たせることで価値競争を展開し、安売り合戦からの脱却も狙いたいところだ。
缶商品と同時に「濃いめのレモンサワーの素 ペット1.8ℓ」を業務用市場向けに発売することで業・家連動も図る。
この商品は業務用だが、家庭用としても可能性があるだろう。昨年、同社が投入した「男梅サワー 1.8ℓ」も業務用だった。コロナ禍の影響で伸びなかったものの、家庭用での採用が広がった。業務用であることに「お得感」を感じる消費者がいたであろうが、家飲みが進む中で通常の瓶商品などでは家庭ゴミが増えることもあり、それを嫌った消費者に受け入れられた可能性もあり、「濃いめのレモンサワー」でも同様の流れが予想されよう。
かつては外食などで飲んだブランドを家庭でも手にするという流れが一般的だったが、コロナ禍の影響で、家庭で流行ったものが飲食店でも飲まれるという逆パターンも見られ始めたといい、業・家の双方向での流れを今回の商品が促進するか注目したいところだ。
新たに見られ始めた業務用・家庭用での双方向の連動が市場を活性化させるかもしれない。
RTDだけでなく、RTS(割って飲用することを想定した酒類)市場も徐々に成長している。外食でレモンサワーなどのサワー類が定着。RTS市場でもレモンサワーが7割を占めるが、RTDに比べてバラエティーさに欠けていたことから、サッポロは19年に、あえてレモン味の濃い「濃いめのレモンサワーの素」を投入した。
「濃い」という味覚面での評価は高く、また消費者の選択肢が増えたことなどがカテゴリー活性化に貢献。全国的に採用が進み、広がりを見せた。「濃い」という語の深さも飲用者からの支持につながったとみている。
このブランド力を背景に、RTD缶「濃いめのレモンサワー」を2日に発売。1対2で「素」を割り、氷を入れて馴染んだ「一番おいしい状態」(担当者)をベンチマークに開発した。アルコール分はその状態に合わせて7%になった。
350㎖缶、500㎖缶、6缶パックを用意。「素」の評価が高いこともあり、今回の缶商品も商談では高評価を獲得し、コンビニやチェーンでおおむね採用されている。
「素」との食い合いも懸念されるが、むしろ相乗効果を期待するとしている。
夫婦で食卓をともにする機会が増えたことから、酒やつまみがシェアされることも増えるとみており、シェアをイメージしたコミュニケーションをTVCMやツイッターなどでの動画配信で展開する。
担当者は「これを飲むと何か楽しい、そういう世界観に浸ってほしい」と語る。味などの物性価値だけではなく、キャラクターや物語性を持たせることで価値競争を展開し、安売り合戦からの脱却も狙いたいところだ。
缶商品と同時に「濃いめのレモンサワーの素 ペット1.8ℓ」を業務用市場向けに発売することで業・家連動も図る。
この商品は業務用だが、家庭用としても可能性があるだろう。昨年、同社が投入した「男梅サワー 1.8ℓ」も業務用だった。コロナ禍の影響で伸びなかったものの、家庭用での採用が広がった。業務用であることに「お得感」を感じる消費者がいたであろうが、家飲みが進む中で通常の瓶商品などでは家庭ゴミが増えることもあり、それを嫌った消費者に受け入れられた可能性もあり、「濃いめのレモンサワー」でも同様の流れが予想されよう。
かつては外食などで飲んだブランドを家庭でも手にするという流れが一般的だったが、コロナ禍の影響で、家庭で流行ったものが飲食店でも飲まれるという逆パターンも見られ始めたといい、業・家の双方向での流れを今回の商品が促進するか注目したいところだ。
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