
焼肉店「焼肉の和民」では、全国21店舗でA5和牛を販売するなどメニューを刷新。
「鳥メロ」や「ミライザカ」といった居酒屋業態でも、黒毛和牛や本マグロの格安提供を実施。「生産者が抱える在庫をおいしく消費拡大する」というテーマで施策を推進する。
焼肉店「100秒換気」実証
特急レーンやロボット導入で非接触の接客に(かみむら牧場) 一方、焼肉業態のかみむら牧場ではこのほど、外食産業で初めて「3D飛沫可視化システム」を導入。通常の飲食店舗では店舗内の空気を完全に換気するのに30分かかるが、ワタミの運営する焼肉店では100秒程度で完了することを3Dシミュレーションで実証。同社では新型コロナウイルス対策として特急レーン、タッチパネル、ロボットによる配膳など非接触型の接客に注力しているが、今回の取り組みについても目に見えるエビデンスという形で来店客にアピールする考えだ。
8日の発表会で渡邉美樹会長は「緊急事態宣言の延長はやむを得ないが、現状を変えない延長には反対したい。時間、人数、店の規模に応じた根拠ある規制なら応じられる。しかし、時間だけの規制は認められない。国が外食や飲食業を犠牲に長期戦を続けるという考えなら、きちんと補償していただきたい」と外食産業の窮状を訴えた。
その上で、今回の取り組みについて「当社も厳しく、居酒屋事業はコロナ以前の2割程度の売上げ。生産者、問屋、加工業者さんも苦境に陥っている。多くの在庫を抱えているが、値崩れを起こすためむやみに放出できない。こうした中、当社では在庫を一括で1年分購入した。生産者も取引業者も当社もお客さまも救われる取り組みと感じている」と意義を述べた。