
4日に発表した橘美佳マーケティング部ブランド担当部長代理は「濃縮飲料市場は非常に活性化している。熱中症対策に加えてアレンジの効くおいしさで『ソルティライチベース』のさらなる市場浸透を図っていく」と語る。
そもそも「ソルティライチ」は、タイの家族の知恵とされる、旬の果物を塩につけて下ごしらえし氷と自家製シロップで作る「ローイゲーオ」と呼ばれる冷たいデザートから着想を得たもので、手摘みライチのおいしさを沖縄海塩で引き出した低果汁の熱中症対策飲料となっている。そのため「ソルティライチベース」も5倍希釈時に熱中症対策になるように設計されているほか、料理やデザートにも合わせやすくなっている。
実際、「世界のkitchenから」ブランド公式サイトの「ソルティライチベース」を使ったレシピページの反響は上々だという。「とても注目されており、訪問者数は緊急事態宣言前に比べ4月、5月と拡大している」と振り返る。
キリンビバレッジの橘美佳氏 今回、新たに紹介するのは「ソルティライチのスイカスムージー」。氷50gとスイカ150gに「ソルティライチベース」50㎖を入れてハンドブレンダーかミキサーを使ってかき混ぜると完成する。
「おうち時間で簡単においしくつくれるスイカジュース+αの提案。外出自粛による家庭内需要の高まりは昨年から継続し、これからの季節も高まっていくとみている。牛乳や『キリンレモン無糖』と一緒に提案するほか、おうちで楽しんでいただけるようにさまざまな形で提案を強化していく」と意欲をのぞかせる。
「世界のkitchenから」のブランド・パーパス(ブランドの社会的存在意義)は、「世界の台所から知恵と工夫を伝承し、家族を気遣うおいしさの可能性を広げる」。
「ソルティライチ」本体は、500㎖PET、1.5ℓPET、300㎖パウチをラインアップし、6月1日には家庭内需要の取り込みを強化すべく500㎖PETの6本パックを発売開始した。

「ソルティライチ」の販売実績は昨年、コロナ禍による外飲み需要の減少と長梅雨によって減少。今年も緊急事態宣言の発令によりダウントレンドが続いている。
スポーツドリンクなど今後の市場見通しについては「外出自粛による飲用機会の減少が続き、スポーツドリンクカテゴリーや果汁カテゴリーは依然苦戦するとみている。ただし、昨年7月が長梅雨だったので、今年が例年通りの梅雨明けとなれば気温と相関が高いカテゴリーであるので前年を上回る可能性はあると考えている」との見方を示す。