
味の素社は、本格的なおでんが簡単手軽に自宅でできるキューブタイプのおでんの素「鍋キューブ おでん本舗」〈あごだし醤油〉を6日から発売した。
「鍋キューブ」は、2012年に発売して以来右肩上がりで推移。コロナ禍による内食機会の増加により、20年度の食卓での鍋メニューの出現回数は前年比116%、鍋つゆ市場も前年比112%と伸長。中でも「鍋キューブ」など小分け鍋つゆは125%と大きく拡大した。
鍋メニューの一番食卓出現頻度が高いのは「おでん」であるとし、キューブタイプのおでんの素「鍋キューブ おでん本舗」〈あごだし醤油〉を新発売した。これは上質なあごだしをベースに、かつおといりこのだしも加えたコクのある小分けおでんの素。少量の食材と組み合わせるだけで、通常の約半分の調理時間で本格的なおでんが1人前から楽しめる。「人気の具材の大根は、20分煮込むだけで60分煮込んだのと同じ状態になる」と調味料事業部の梶敬氏。だしに根菜やわらか成分を組み合わせ、独自技術により短時間での味染みを可能にした。
「お塩控えめの・ほんだし」(味の素) 「今秋冬の鍋キューブは、満を持して国民的人気メニューのおでんに参入する。日本の食卓を鍋とともにおでんでも熱くし、新しい歴史をつくる」。プロモーション活動では9月中旬から有名タレントを起用し、TVCMやYouTubeなどで広告活動を行う。
同社は、8月21日から減塩タイプの和風・洋風・中華の風味調味料「お塩控えめの・ほんだし」「コンソメ」〈塩分ひかえめ〉、「丸鶏がらスープ」〈塩分ひかえめ〉の小容量品種も全国発売した。
今や減塩は世界の共通認識となっており、日本人の食塩摂取量は目標量を大幅に上回り、約80%が食塩を過剰摂取している。一日当たりの成人の食塩相当量の目標量は、男女とも目標量をオーバー。例えばラーメンを汁まで飲むと6gオーバーする。「減塩意識と行動には大きなギャップがある」と調味料事業部の赤坂梨絵氏。うま味やだしをきかせると知っていても、調味料の量を減らしている人が半数以上で、味が物足りないなどの不満につながっている。
そこで3種の減塩タイプの風味調味料をトライアルしやすい小容量で発売し、おいしくない・味付けが難しいという減塩イメージを払拭する。「コロナ禍によるニューノーマルの中で2020年の減塩製品は124%と成長。小容量製品により単身者などの需要も喚起する」。
パッケージ裏面には、200種類以上の減塩レシピが掲載されたサイトにアクセスできるQRコードを掲載し、「スマ塩」プロジェクトと連動しながら減塩調理をサポートする。