300㎖の新容器を採用して「ミルキープレッソ ダブルホワイトラテ」と「同ビターラテ」のラテ2品を4月12日に新発売して大規模マーケティング活動を展開していく。
「ミルキープレッソ」について、発表した柳井慎一郎常務執行役員SBFジャパンブランド開発事業部長は「新発想・新技術で従来のペットボトル(PET)コーヒーで味わえないミルクの満足感を実現した」と胸を張る。
新発想は、“コーヒーニューニュー”の異名が示す通り、乳原料に植物性素材を加えてチルドカップなどと遜色ない乳飲料並みのミルク感をPETで実現した点となる。
飲用乳の公正競争規約によると、ラテに欠かせない乳固形分が3%以上を占めると乳飲料規格として扱われる。
常温保存可能な乳飲料の販売容器は、遮光性を有し気体透過性のないものであることが厚生労働省によって定められている。このような理由からPETでミルクの満足感が得られる味わいのラテを実現することはこれまで不可能だとされていた。
今回、「ミルキープレッソ」では、このような壁を乗り越えるべく新技術「ハイブリッドニューミルク製法」を編み出した。
同製法では、乳原料で味わいのベースをつくり、そこに「追い足す」イメージで3%以上の乳原料分を植物原料に置き換えることで新しい乳の味づくりを実現。
植物原料の選定に当たたっては、40種類以上の植物由来の原料をふるいわけし、170通りの組み合わせを試した結果、大豆由来のタンパク質と植物由来の油との組み合わせにたどり着く。
「ダブルホワイトラテ」と「ビターラテ」(クラフトボス ミルキープレッソ) しかし「最初に社内で試飲してもらった際には『がんもどきの味がする』と言われるほどだった」(ブランド開発事業部・朝岡あゆ美氏)ことから、さらに約30回に及ぶ試作を繰り返し植物由来のクセを抑えることにこぎ着けたという。
PETでミルクの満足感が味わえるものとして訴求してPETコーヒーの飲用層を拡大する。
ブランド開発事業部の大塚匠課長は「流入元についてはPETや缶の既存ユーザー以外のチルドカップやショップのコーヒーユーザーのトライアルを積極的に獲得できるよう、発売の3週間前からコミュニケーションしていく」と説明する。またホットの展開も検討していく。
「クラフトボス ラテ」との棲み分けについては、乳固形分3%未満の「クラフトボス ラテ」を「すっきり飲みやすいラテ」と位置づけ「『ミルキープレッソ』で『クラフトボス ラテ』では満足感が得られないお客様に対応していく」(柳井部長)。
アメリカでは植物性ミルクにシフトする一方、日本を含めたアジアでは牛乳と植物性ミルクが併飲される傾向が見て取れることから、乳原料と植物由来素材を組みわせたハイブリッドに、ミルク入り嗜好飲料の裾野拡大の可能性を見いだす。
「日本では、単純に植物性ミルクに一気にいくのではなくて、乳原料と植物由来素材のハイブリッドのほうがミルク入りコーヒー飲料の可能性を広げる近道と考えている」。
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