
「鉄板会議」は「鉄板粉モン」文化を未来へ継承することを目的に22年から開かれている。24年のテーマは「たこやき」で、2月の大阪を皮切りに全国7か所でエリア会議を、5か所でたこやき教室を実施してきた。
今回の全国会議では、たこ焼の歴史をひも解くとともに現状を報告。全国各地のたこ焼の特色や食べ方などをたこ焼店の店主や有識者らが討論した。
実行委員会代表で日本コナモン協会会長の熊谷真菜氏は「専門家の方々の知見の数々を皆さんのお仕事や食文化の普及に生かしていただきたい」とあいさつ。文化功労者で文化人類学者の石毛直道氏が来賓としてあいさつしたほか、文化庁参事官の髙橋一成氏が100年フードを説明。髙橋氏は地域の活性化や経済の側面からも粉モンの次世代への継承が重要であると指摘した。
日清製粉ウェルナ 石井公貴氏日清製粉ウェルナからは商品開発統括第一部グループリーダーの石井公貴氏が登壇し、自社のたこ焼粉について発表。1986年から展開する日清製粉グループの家庭用たこ焼粉の歴史や、現在までのラインアップの進化、消費者の嗜好変化に触れ、「たこ焼市場にはポテンシャルがある。特に東日本には余地があり、当社には拡大させる使命がある」と話した。
その後の座談会では、たこ焼店甲賀流社長の田中由弘氏と、キユーピー大阪支店支店長の猿渡守氏がたこ焼の歴史を回顧。田中氏はかつての自店の思い出を語り、猿渡氏はマヨネーズキャップの進化を解説した。

佐々木氏は「たこ焼が海外で有名になったのは、寿司の影響もある。世界で広まったたこ焼が日本に入ることがあればおもしろい」と語った。