お酒は飲まないけど、夜にソフトドリンクでは物足りない。でもノンアル飲料はちょっと…。


これまでのノンアルが満たせていなかったニーズを狙う“夜専用炭酸水”が登場した。アサヒビールが9月17日に発売したカクテルテイスト飲料「ウィルキンソン タンサン タグソバー」。飲む人も飲まない人も共に楽しめる文化創造を目指す「スマートドリンキング」の定着へ、ユーザーの選択肢を広げる。

酒が好きな人向けのノンアルではなく、ターゲットは「飲まない人」。同社のノンアルRTDブランド「スタイルバランス」とは一線を画したコンセプトで、新たな鉱脈を開拓する。

「お酒を飲まないお客様に聞くと、清涼飲料水は夜に飲むには『子どもの飲み物』感が強く、炭酸飲料は『日中の飲み物』のイメージ。既存のノンアル商品も『自分向けではない』と感じている。そんなインサイトが分かってきた」(同社スマドリマーケティング部長 高橋徹也氏)。

「大人の夜の特別な炭酸水」という未充足ニーズを念頭に開発されたアルコール0.00%の「タグソバ―」は、レモン風味とジンジャーの辛味が効いた無糖の〈レモンジンジャ〉、すっきりした甘さの〈ライチトニック〉の2品。

スパイスや香料で適度な苦みと渋みを付与し、大人の夜にぴったりの複雑な味わいを表現した。「ウィルキンソン」ならではの強炭酸で、のどを刺激する飲みごたえと爽快感が味わえる。各350㎖缶、オープン価格。


もともと「ウィルキンソン」ブランドの炭酸飲料を展開するアサヒ飲料が、ソバーキュリアス志向のユーザー向けに22年に発売したのが「#sober」シリーズだ。

「夜に飲むには複雑味が足りないなどの点で(ターゲットに)届かない部分があった。夜を想起させるならビールの棚のほうがいいということで、アサヒビールがやろう、となった」(高橋氏)。

発売に合わせ、モデルの森星さんが出演するTVCM「夜がはじまる」篇の放映がスタート。その世界観を表現したポップアップバー「WILKINSON タグソバーナイト」も、18~23日にかけて渋谷ストリーム稲荷橋広場で開催している。
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