
インテージSRI+データによる4~9月のカップ麺市場は、販売金額ベースで0.3%増と前年クリア。
同社市場アナリストの木地利光氏は「8月は特需の反動(前年=南海トラフ地震臨時情報、コメ品薄など)が出たものの、それ以外は前年超えの月が多く需要の底堅さがうかがえた」とコメントする。業態別の実績はスーパー、コンビニとも微増を確保。
イオンは「トップバリュベストプライス」のタテ型カップ麺で「コクとキレのしょうゆヌードル」(税別108円)や「ノンフライ麺 札幌味噌ラーメン」(同128円)など多彩に展開するが、新商品「ヌードルフィット」は「少なめの麺とすっきりスープがちょうどいい」をコンセプトに開発。「しょうゆ味」「シーフード味」の2品。同種の既存品と比べて麺重量を約2割減、塩分を約3割減とし、シニア世代や女性らのニーズを見込む。手ごろな価格98円もポイント。
メーカーのナショナルブランド(NB)で同様のコンセプト商品が市場に定着しており、「ヌードルフィット」が投入される11月以降、イオン店頭で双方の販売動向が注目される。
ローソンの「スープ激うま!」シリーズは昨年10月から累計約180万個を売り上げたヒット商品。具材をほとんどなくすことでスープと麺のおいしさをとことん追求。
このほど「札幌味噌ラーメン」をシリーズ初の通年展開とし、「京都背脂醤油ラーメン」との2品を発売。開発担当者は「当社カップ麺売場の看板商品に育てたい」と意気込む。
セブン-イレブン・ジャパンは、「セブンプレミアム」ブランドで麺量を2倍にした「超大盛」カップ麺を初めて商品化。6月の焼そばタイプに続き、7月に「超大盛 わかめラーメン しょうゆ味」「同 辛タンメン」を発売した。ボリュームたっぷりでNBより割安な価格248円(税別)でお得感もある。
ファミリーマートは「ファミマル」ブランドで名店コラボのカップ麺を強化。「味仙本店」「さっぽろ純連」などを主力に展開する。直近は福岡の名店と組み「ふくちゃんラーメン監修 豚骨ラーメン どんぶり」を発売。大口径どんぶりカップでより本格的な味わいを追求した。
注)1. データソースはインテージSRI+データ 2. エリアは全国計