国連WFP協会(安藤宏基会長)が主催する「WFPチャリティーエッセイコンテスト2025」の表彰式がこのほど都内のホテルで開催された。節目の15回目を迎えた今年は、応募総数2万1854通が集まった。
1作品につき途上国の給食2人分に当たる60円を寄付し、4万3708人(131万1240円分)の子どもに給食を届ける。

 寄付は日清食品ホールディングス、三菱商事が協力。今年のテーマは「『すべての人に食べ物を』私ができること」。小学生から大人まで幅広い世代から食料の大切さや飢餓について考えたエッセイが集まり、新たに審査委員長を務めたジャーナリストの堀潤さん(後列右から3人目)らが入賞作品を選定した。特別審査員には国連WFP協会アンバサダーを務める広瀬アリスさん(同6人目)、マリウス葉さん(同4人目)、ふなっしー(同中央)が参加した。

 最優秀賞には関桃羽さん(栃木・宇都宮大学共同教育学部付属中2年)の「寄り添うかたち」を決定。フードバンクの食品配布会にボランティアで参加した際、同世代の女の子とのやり取りを通じ、支援は「助ける」よりも「寄り添う」こと、「誰かを引っぱる」ことではなく「隣で一緒に歩く」ことに気づいたエピソードを綴った。作品は表彰式の中で広瀬さんが朗読した。

 小学生部門賞は篠崎凛さん(神奈川・カリタス小6年)の「七つの幸せ」、中学生部門賞は伊藤桃子さん(東京・頒栄女子学院中3年)の「初めてのチャリティーワーク」、高校生部門賞は難波日菜子さん(兵庫・学校法人須磨学園須磨学園高2年)の「三度目のチキンカレー」、18歳以上部門賞(高校生除く)はADHIKARI KIRAN(アディカリ・キラン)さん(東京・学校法人ISI学園専門学校東京ビジネス外語カレッジ2年)の「一杯のごはんが世界を変える」などの各賞を選んだ。

 表彰式の中で、日清食品ホールディングスの松尾知直広報部長は「当コンテストには第1回目から協賛している。当社グループの創業者・安藤百福氏が残した言葉に『食足世平』(=食が足りてこそ世の中が平和になる)があり、コンテストのテーマとも非常に深いつながりを感じる。今回の受賞作品を読ませていただき、創業者がこの言葉に込めた想いや願いを改めて教えていただけた気がしている」と話した。
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