ジェー・ガーバー商会 飲料原料ビジネスを強化 「業容拡大目指す」手代木社長
「ゴールドリーフ」拡販に注力
 業務用フルーツ缶詰市場でトップシェアのジェー・ガーバー商会は、2026年シーズンより飲料原料ビジネスを強化する。25年2月から経営トップを担う手代木和人社長は、エム・シー・フーズの社長を務めるなど三菱商事で長年にわたり飲料原料を担当。
食品輸入事業では主力の果実・野菜缶詰(「ゴールドリーフ」「S&W」など)に軸足を置きながら、周辺領域の新規ビジネスにも果敢に挑み「業容の拡大を目指す」方針だ。

 前9月期売上高は、前年比約10%増の38・5億円。今期は40億円の突破を目指しているが、第1四半期(10~12月)は順調なすべり出しとなった。

 現状、売上の約半分はモーターバイク等を国際機関に輸出する産業機材事業が占める。今後に向け、手代木社長は自身の経歴も活かし食品輸入事業の成長を加速させる。

 その一環で得意分野の飲料原料ビジネスに注目。これまで同社は、南アフリカやトルコなどの柑橘類の果肉(缶詰・IQF)や、デルモンテグループ傘下のフィリピンPHILPACK社のパインアップル果汁を取り扱ってきたが、新たに南アフリカから濃縮果汁やピューレを輸入する計画だ。

 手代木社長は「南アフリカのオレンジ果汁は、酸度が高く、苦みが強いため、主に欧州市場に向けられてきたが、わが社が長年、柑橘果肉缶詰を輸入してきたONDERBERG社は、柑橘農協を母体としており、日本市場にも受け入れられる原料の確保が可能と判断。5月以降の次期クロップから取り組みを本格化したい」とコメント。

 「オレンジ果汁は価格高騰がようやく落ち着いてきたが、(メーカーなどは)高い時に買った原料在庫の消化に一定の時間が必要だと聞く。今後、コスト削減や調達のリスク分散を視野に、製品レシピや産地の見直しが進むと思うが、気候条件に恵まれ、安定供給が可能な、南アフリカ産の果汁を候補の一つに入れて欲しい」と意欲を見せた。

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「ゴールドリーフ」拡販に注力 主力の缶詰では、南半球最大の果実缶詰工場ランゲバーグフーズ社(南アフリカ)の「ゴールドリーフ」の拡販に注力。
同社は25年10月に 農家を中心とした株主の下、経営陣も刷新。その直後、早々に来日して取引先とコミュニケーションを深めるなど、日本での販売強化に意欲を示している。手塚敏男執行役員食品部長は「工場と農家の結びつきが強まり、これまで以上に安定調達できる体制が整った。われわれもさらに自信を持って売り込むことができる。当社は黄桃、洋梨などの濃縮ピューレも供給できるので、飲料原料ビジネスでも活用したい」と話す。

 手代木社長は、中長期的に「売上を50億円、60億円と伸ばして業界内でのプレゼンスを上げていきたい」と展望。まずは従来の代理店取引にとどまらず、一定量の在庫を持ったメーカーポジションでの取引拡大にも取り組んでいく。

 「在庫を抱えることでビジネス上のリスクは伴うが、その代わり新たな提案や顧客開拓にチャレンジできる。商社としての機能を高めていきたい」(手代木社長)。
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