全校浜活動が海を守る使命感に直結 第26回環境美化教育最優秀校③ 新潟県長岡市立寺泊小学校
全校浜活動が海を守る使命感に直結 第26回環境美化教育最優秀校③ 新潟県長岡市立寺泊小学校
 地域の環境美化に取り組む小・中学校等を表彰する「環境美化教育優良校等表彰事業」(主催=公益社団法人食品容器環境美化協会、略称・食環協)。26回を数える今年度、最優秀校に選出された学校紹介特集の3回目は環境大臣賞を受賞した新潟県長岡市立寺泊(てらどまり)小学校だ。
「第26回環境美化教育優良校等表彰式」は1月30日、浅草ビューホテル(東京都台東区)で開催された。

児童の体験活動支える地域へ恩返し

 佐渡島が横たわる日本海を見下ろす高台に建つ同校。恵まれた立地を生かし、海が舞台の浜活動に住民と協働で取り組む。しかし、コロナ禍により活動が途絶えたのを機に、持続可能な取り組みにすべく活動を再構築。児童主体のSDGsの視点を取り入れた新たな全校浜活動が2023年にスタートした。

 その一つが、校区の寺泊中央海水浴場の清掃活動だ。海外からの漂着ごみが多いのに加え、川を通じて陸から流れてくるごみが多いことに驚いた児童は、海岸の現状をみんなに知らせたいという思いが強まった。そこで、回収ごみは6年生が学校に持ち帰り掲示、全校にごみの種類や量を報告、地域へも広く発信している。

 海を守りたいという気持ちが高まった児童は、地域主催のイベント「てらコミフェス」で、海にちなんだブースを設置。中でも、児童が講師を務める、海岸で回収したシーグラスのアクセサリー作り体験教室は、来場者に大人気だ。

全校浜活動が海を守る使命感に直結 第26回環境美化教育最優秀...の画像はこちら >>


 また、環境をテーマにした「標語コンテスト」を児童が企画。地域から100以上の標語が集まる中、審査も児童が行う。
標語を考えたり審査したりすることが、あらためて環境への思いを共有するきっかけになると評判を呼び、地域を巻き込んだ活動が浸透。昔から住民と学校の絆が強い土地柄だ。古代米や味噌、海水を使った塩づくりなど、地域の協力を得て多様な体験学習も展開している。

 笹川かすみさん(小6)は「自分たちで仕込んだり収穫したりした味噌や梅干し、お米、ごま塩などは標語コンテストの賞品にしました。喜んでもらえてうれしかったです」と振り返る。住民の菊地憲子さんは「てらコミフェスは子どもたちが海を大事にしていることがよく分かりますし、住民にとってもパワーをもらえる貴重な場になっています」とメリットを語る。

 こうした多彩な活動を積み上げていく過程で、児童たちは地域住民への感謝の気持ちを胸に、海を守るという使命感を培っていく。コロナ禍を経て、活動を再構築した効果が着実に表れている。

(つづく)
編集部おすすめ