イノベーション加速の背景には世界的な嗜好の変化がある。
2月12日、決算説明会に臨んだ小野真紀子社長は「特に昨年、日本のみならず世界各国の市場を見ていると、生活者の嗜好というものが変わってきている。特にZ世代、若い世代に関しては、アルコールに対する課税も影響してか、飲料に対する嗜好がだいぶ変わってきていることが各市場で見受けられた」と語る。
カテゴリとしては健康系エナジードリンクに着目する。
「特にアメリカが先端を走り、エナジードリンクの中でも女性向けのほか、メンタルや腸活(に寄与すること)を訴求するものなど新しいカテゴリの新商品が出てきている。恐らく、この中のいくつかは他の市場にも影響していくトレンドもある」との見方を示す。
健康系エナジードリンクを含めたウエルネスケア領域を軸足の1つに定め、サントリーグループで健康食品やサプリメントなどを手掛けるサントリーウエルネスと協業した新ブランドの展開を視野に入れる。
もう1つの軸足に定めるのは水周辺やスポーツドリンクなどのハイドレーション領域。
同領域に対しては「世界各国で単なる水ではなく、水に何かしらの機能が加わったもの、もしくはスポーツドリンク的なものが大きく伸びていく中で、日本で培った技術を使って海外市場で新ブランドを展開していく」との考えを明らかにする。
ウエルネスケアとハイドレーションの両領域では主にグローバルでの成長を見込み開発費用を投じる。
そのほか生産・物流面で戦略的設備投資を行っていく。
タイのサラブリ工場ではアセプティックの生産ラインを増設し今年から本格稼働する。これにより、これまで外部に製造委託していたブランド商品の内製化を可能とし収益性の改善につなげるほか、新カテゴリの生産も可能となる。
コアブランドイノベーションの取り組みでは、商品設計の変更や生活者の消費行動に合わせた容器・容量展開などを進めブランドの魅力をさらに高めていく。
その一例に砂糖税に対応した刷新を挙げる。
「特に海外のブランドでは、フランスの砂糖税、フランス以外でも砂糖税が強化される国がいくつかあり、砂糖を落としても同じようにおいしい、さらには、もっとおいしくできるような商品設計を考えている」と説明する。

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