「キリングッドエール」快進撃 日常に根付く“ちょっと高めの定番ビール” エールタイプで支持つかむ
「キリングッドエール 限定メッセージ缶」
 「キリングッドエール」の快進撃が止まらない。

 キリンの次世代定番ビールとして、昨年10月に発売。
約3か月で累計出荷本数5000万本を突破した。これは1秒間に6本売れている計算だ。年間の販売目標を30万㌜増の250万㌜に上方修正した。

 「私たちも驚いている。昨年10~12月には、キリンビールのすべての商品のなかで最も多くのお客様に購入いただいた商品になった。これまでビールにあまり親しみのなかった方からも『私にも飲めるビールがあった』との声を多くいただいている」。

 キリンビール執行役員マーケティング部長の今村恵三氏が語った(3月3日「『キリングッドエール』5000万本突破!“大反響”御礼発表会」で)。

 リピート率は31.9%と、過去15年の同社高価格帯ビールで最高。平均の1.5倍を記録した。何がユーザーの心をつかんだのか。

 「ビールは複数ブランドを飲む方が年々増加。その日の気分で楽しむお客様が広がってきた。
手が届く価格帯のちょっとしたご褒美感のあるビールとして提案したことで、日常的に楽しめるもう一つの定番ビールというポジションを築けた」(今村氏)。

日本のビールに「エール」の選択肢

 価格は「一番搾り」や「晴れ風」などのスタンダードビールよりはちょっと高め。

 ただ「ザ・プレミアム・モルツ」(サントリー)など競合他社のプレミアムビールよりは抑え、マーケティングでもあえて“プレミアム”のイメージを打ち出さなかったことが大きなポイントだ。

 あくまでも“高めのビール”のなかで、いちばん手が届く存在として受け入れられたグッドエール。高価格帯でありながら、特別な日ではなく日常的に飲むユーザーを想定以上に獲得できたことが勝因とみる。

 ラガータイプが主流の日本のビール市場で、あえて特別感ある力強い味わいのエールタイプとした点でも読みが当たった。

 「エールにもさまざまな味の造り方があるが、重視したのは『飲み飽きない』ということ。飲みごたえやフルーティ感がありながら、飲み飽きない味わいが支持された理由の一つと考えている」(同)。

 発売後3か月間で、すでに国内エールビール販売容量シェア5割を獲得。昨年のエール市場を前年比151%と押し上げ、ビールの新たな選択肢を開拓しつつある。

 日本各地の地域コミュニティの活動を売上金額の一部などで支援する「グッドエールJAPAN」も展開。社会貢献を重視する若年層の購買行動につながり、寄付額は26年までの目標金額に5か月で到達した。


 2年目の今年はさらにブランドの間口を広げるべく、トライアル促進に力を入れる。綾瀬はるかさん、鈴木亮平さんら、CMに出演するブランドリーダー4人の手書きメッセージが入った限定缶を3月3日から発売した。

 「グッドエールが将来的に、高価格帯ビールで最も愛されるビールになるよう育成を進める。ぜひご期待いただきたい」。今村氏は力を込めた。

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