晩メシに「翠ジンソーダ缶」 ニーズ別の2品で食卓定着ねらう 価格も手ごろに サントリー
シズル感あるデザインを取り入れた「翠ジンソーダ缶」
 ハイボールがすっかり定着したウイスキーと比べて、同じ洋酒でも日本ではあまりなじみがなかったジン。だがこの数年で国内市場は急成長を遂げた。


 これを「ROKU〈六〉」「翠(SUI)」の2ブランドでけん引するサントリーでは、とりわけユーザーのすそ野を強力に開拓するRTD「翠ジンソーダ缶」の布陣を強化。家庭でも食中酒としての存在感拡大をねらう。

 同社の調べでは、国内ジン市場(ジンソーダ缶含む)は昨年までの5年間で3倍以上に成長した。

 「直近ではとくに2000円以上の中高価格帯が伸びており、日本のお客様のなかでも徐々に支持を高めている。とはいえウイスキーに比べればまだ市場は小さく、メーカーからの提案次第でいかようにでも伸びる余地がある」(3月26日の戦略説明会で執行役員マーケティング本部副本部長兼ウイスキー部長の梅原武士氏)。

 成長への起爆剤となったのは、20年3月発売の「翠ジンソーダ缶」。日本の食卓になじみ深い柚子・緑茶・生姜といった和素材をボタニカルに使用。食事を引き立てる味わいで食中酒としての支持を獲得し、業務用を中心に急速に浸透した。導入飲食店はすでに3万店を超え、今年は3.5万店を目指す。

家飲み需要テコ入れへ「食事に合う」明確化

 他方で家庭用の缶は、伸ばしきれていないという。

 「缶を中心とした家庭用(RTD)は選択肢が増え、選ぶ理由も多様化。翠ジンソーダ缶の価値を明確にしきれず、埋没しているのが課題」(同)。


 食事を引き立てる特長をより明確に打ち出すべく、食中酒ニーズに寄り添う2品を新発売。“食事の供”の役割を意識して爽快な後口に仕上げた度数5%の〈すっきり爽やか〉と、“お酒もしっかり楽しみたい”と考えるユーザーに向けて炭酸感やジンらしい味・香りを実現した7%の〈本格濃いめ〉。いずれも350㎖と500㎖の2種。

 RTD売場では、他ブランドと比べて高めで手に取りづらいとの声もあったことから、食事中に気兼ねなく楽しめるよう価格設定も見直した。350㎖缶の希望小売価格は税別193円から178円へと変更している。

 コミュニケーションも「“晩メシ”を食べる喜び」にフォーカス。メッセンジャーには2年目の杉咲花さんに加え、新たに西島秀俊さんを起用。3月26日から全国で順次オンエア開始したTVCMで、共演の2人が“晩メシソーダ”としての楽しみ方を伝える。

 今年10月の酒税改正では、缶チューハイなどRTDの税率も引き上げられる。

 ただ税率が一本化されるビール類に比べ、RTDは今後も低価格のカテゴリー。増税となる発泡酒から流出するユーザーの受け皿にもなるとみられ、各社がマーケティングを活発化させている。

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