▼熊による獣害と云えば、「羆嵐」(吉村昭、新潮文庫)。大正時代、北海道の小さな集落に現れたヒグマが次々に民家を襲撃して6人と胎児を殺害し、女性についてはほとんど食べてしまったという実録小説。
▼応援を仰いだ警官も銃砲を持った村人も役に立たず、最後は荒くれ者で村の除け者だったマタギが討ち取る。最後に除け者が村を救ったというのは文化人類学の教科書のようだが件の方々にはぜひ読んでいただきたいものだ。
▼熊はひとたび人と交差するようになると、火も音も恐れない上、異常に執念深いそうだ。怖いのは熊だけではない。食品業界では価格改定で一息ついたが問題は山積している。こちらは対岸の火事ではない。食品業界挙げて2024年に向け解決しなければならない。

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