アサヒビールと電通デジタルが合弁で設立した「スマドリ株式会社」が、5月30日から発売した「mellowl-メロル-葡萄とざくろのワインカクテル」。
「自分の好きを、大好きな人に共有できる幸せ。」がコンセプトの、度数3%の低アルコールカクテル。赤ワインをベースに、ざくろと2種のブドウ果汁を73%使用している。
スマートドリンキング(スマドリ)を推進するアサヒビールでは、新しい世代に向けたスマドリ文化の情報発信拠点「スマドリバー渋谷」を基点に、お酒を飲める人、飲めない人がともに楽しめる生活文化の創造に取り組む。
スマドリの高橋徹也社長は30日の発表会で「今年は新たにファンコミュニティー『スマドリラボ』を立ち上げ、熱量の高いみなさまとともに商品開発を行ってきた。お客様の声を反映した商品を将来的にはアサヒビールで量産化し、飲める人、飲めない人がともに楽しめるようにしたい」と述べた。
「若年層の酒離れが言われているが、彼らが飲みたいものとは何かを小ロットで検証するのが今回の目的。昨年7月に発売した第1弾はプレゼント需要が多かったが、今回はよりターゲットの日常に焦点を当てた」(ブランドマネージャー 京谷めい氏)。
「3%がちょうどいい」
(左から)京谷めい氏、高橋徹也社長、SEAMの谷恭兵取締役Z世代当事者として開発メンバーに任命されたのが3人の「メロルプロデューサー」。試作品の試飲やディスカッションに参加し、味わいやパッケージ、価格、プロモーション選定にも関わった。
この日は、プロデューサーのうち2人が登壇した。野沢あやこさんは、編集者やライターとしてメディア運営も手掛ける28歳。
英語サービスを運営する28歳の藤原さやさんは、コロナ前まで米国に留学していた。
「(米国では)バーやクラブに行くときも最初から『私は飲まない』と宣言する人が多かった。日本でも、自分を大切にして自らの意見を主張し、周囲もそれを尊重するという考えが強くなっていると感じる。飲まないと盛り上がらないといった雰囲気はなく、みんなが飲む前提がなくなっている」という。
「私はお酒が強くないし、飲まなくても語り合える友達もいる。でもお酒というツールがあることで、普段言えない本音を言えることも。そんなときに、楽しく飲めるちょうどいい度数が3%だと思っていた」(野沢さん)。
「最初に飲んだときは甘さが強いと感じたが、飲んだ後に独特の渋みが残り、ワインを飲んだという気分になれる。0.5%ではそれが難しかっただろうし、あまり飲めない友達に薦めるときにも3%はちょうどいい」(藤原さん)。
新商品はスマドリバー渋谷と、SEAMが運営する「koyoi」ECサイトで販売。300㎖、税込700円(EC販売価格)。

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