はっきり言っていかがわしいネーミングでTwitterなどSNSで大いに話題を呼んでおり、売り切れ店も続出中の、株式会社リバランド(三重県鈴鹿市)によるエナジードリンク『お嬢様聖水』(190ml・実勢価格 税抜210円・東京メトロ各駅/同社ホームページにて発売中)。正直エロ系製品かと思った。
Twitter民辺りをざわつかせるための意識的な戦略だとしたら大正解、でもそもそもこれは「お嬢様シリーズ」の一環としてリリースされたものなのだ。シリーズ第一弾の「お嬢様酵素」というドリンクは売上も好調で、他にも「お嬢様GREENスムージー」「お嬢様スープパスタ」などのラインナップが存在し、単なるネタ商品ではない模様。

早速味わうために缶を開けると、漂ってくるのはオロナミンCなどのエナジードリンク特有のビタミンな香り。グラスに注いでみると、濃い目の黄色い液体がまたツッコミどころなのかもしれない。結構泡立ちが良く、一瞬ビールなみの豊かな泡が盛り上がる。
味は酸味と甘みが強めで確かに元気が出そうな味わい。というかカロリーが心配になってしまいそうな甘さ。しかしその甘み成分は吸収されにくいマルチトールであり、スクラロース、ネオテームなので、ひと缶(190ml)につき53kcalと、一般的なエナジードリンクと同じクラス。ちなみにエナジー系の代表格オロナミンCはひと瓶120mlで79kcalだ。

通常のエナジードリンクと大きく違うのは、植物発酵エキスが主成分となっていること。その量300mg。

陶製のかめで長期熟成されたというそれらエキスは、アミノ酸と腸内環境を整える効果が期待されているものだが、健康維持に効果があっても痩せるという効果には疑問符が付けられている状態なので、そちらの期待はしないほうが賢明。ただ便秘解消などで肌が美しくなったりする効果は期待できなくもない。

「お嬢様」というネーミングの根拠がそうした酵素のパワー。そこにいわゆる通常のエナジードリンクに含まれる覚醒成分のカフェインが100mg、吸収しやすい形になってコラーゲン生成促進が期待されるアミノ酸のL-アルギニンが100mg、強壮作用で有名なガラナエキスが100mgが含まれて、元気面をサポートする。気付け薬でありながら、美貌もサポートするという実に欲張りな構成。

つまり元気たっぷりで美しい女性を作り出すための聖水というわけだ。成人向けレディスコミック的パッケージやネーミングについついイロモノ臭を感じてしまうが、中身は酵素に着目した王道エナジードリンクなので、ひと目を気にせずぜひ一度試してみたい。
