チェルシーからドルトムントにレンタル移籍中のオランダ代表DFイアン・マートセンの父親エドワード氏が、同選手の去就について言及した。1日、イギリス紙『デイリーメール』が伝えている。


 現在22歳のマートセンは2018年7月にPSVの下部組織から、チェルシーの下部組織に加入した。2019年9月にトップチームデビューを果たすと、その後はレンタル移籍を繰り返し、昨季はバーンリーでプレー。チャンピオンシップ(2部)39試合出場で4ゴール6アシストを記録し、プレミアリーグ昇格に大きく貢献したほか、左サイドバックとしてリーグのチーム・オブ・ザ・シーズンに選出される活躍を見せた。

 この活躍から昨夏の移籍市場でも去就に注目が集まり、プレミアリーグ昇格を果たしたバーンリーとは3000万ポンド(約58億円)での買い取り義務が付随したレンタル移籍でクラブ間合意に至ったことが報じられていたが、チェルシーでのプレーを希望したマートセンがこの移籍を拒否し、チェルシーに残留した。

 それでも、チェルシーでの先発出場の機会はほとんどなく、公式戦15試合の出場にとどまっていたことから、今年1月にチェルシーとの契約を2026年6月30日まで延長しながら、ドルトムントに今シーズン終了までとなる契約のレンタル移籍で加入。移籍後すぐに主力として定着し、公式戦19試合出場で2ゴール2アシストを記録し、チャンピオンズリーグ(CL)準決勝に進出しているチームに貢献する活躍を見せている。


 マートセンの契約には3500万ポンド(約68億円)の契約解除条項が付随していることから、同選手の去就には集まっているなか、マートセンの父親はオランダ紙『Voetbal International』で「私たちはこのクラブ(ドルトムント)に残留することに取り組んでいる」と来シーズン以降も同クラブでプレーすることを望んでいると明かしながら、チェルシーの上層部への不満ものぞかせた。

「クラブ同士で戦わなければならない。イアンはここで順調に成長しているけど、オーナーが変わってからのチェルシーではうまくいっていない。あのクラブでは多くのことがお金中心に展開されており、それがクラブの利益よりも重要であるように見えることもある」

「チェルシーとドルトムント以外にも選択肢はあるけど、ドルトムントがいい再スタートの場所であることが証明された。それに、(ジュード・)ベリンガムや(アーリング・)ハーランドといったここから出てきた選手たちもいるしね」