札幌大谷は53分にFW真浦劉のゴールで先制するも、後半アディショナルタイムに寒川のDF藤原康騎に痛恨の同点弾を許し、勝負はPK戦までもつれ込んだ。
1回戦から緊迫した展開になった札幌大谷の清水監督は、「練習もしていますし、GK高路地琉葦はPK戦で負けたことがないので、落ち着いて見ていました」と守護神への絶対的な信頼を語りつつも、「うちが先にPK戦で2回外していますし、試合の展開的にもアディショナルタイムに追いつかれてPK戦に入ったので、負けてもおかしくない試合でした」とコメント。「選手権はやはり簡単ではない」ことを改めて痛感させられたという。
「寒川さんもPKをかなり練習しているなという印象でしたし、試合の流れ的にうちが九分九厘負けのなかで、こういうことが起こるのが選手権なんだなと思います。試合の内容自体は悪くなかったと思いますが、決めるべきときに決めないと、今日のようにセットプレーで追いつかれてしまうので」
接戦を制して初戦を突破した札幌大谷だが、2回戦の対戦相手は優勝候補の大津(熊本)。高円宮杯プレミアリーグ王者は初戦で福井商(福井)に4-0で完勝し、危なげなく勝ち上がってきた。難しい試合となることが予想されるが、清水監督は「ベンチのメンバーも含めてPK戦の舞台を楽しめていたので、一体感はあったと思います」とチームの雰囲気への手応えを語り、「(大津は)高校年代のチャンピオンなので、『対策をしたところで』という部分もあります。自分たちの良さをどれだけ出せるかを意識して、相手を分析して試合に臨もうと思います」と、“プレミア王者”撃破への意気込みを語った。
2回戦の札幌大谷対大津は、12月31日14時10分から『県立柏の葉公園総合競技場』で行われる予定となっている。