ユヴェントスは前節終了時点で7勝10分と無敗を維持しているものの、引き分けの数が多い関係で、現在の順位は6位に甘んじている。
5位と6位の上位対決は、序盤からユヴェントスがボールを保持する構図となる。序盤の5分には右サイドから仕掛けたフランシスコ・コンセイソンが左足でクロスボールを送り、中央で待っていたドゥシャン・ヴラホヴィッチがヘディングシュートを狙ったが、ここはわずかに枠を外れる。
続く20分にはピエール・カルル、マヌエル・ロカテッリを経由して、敵陣中央左寄りの位置でケフラン・テュラムにボールが渡ると、一気にドリブルで前進。テュラムは自らボックス内までボールを持ち運び、右足を振り抜くと、狙い澄ましたシュートがゴール左下に吸い込まれる。テュラムのユヴェントス加入後初ゴールで、ユヴェントスが先手を取った。
1点ビハインドとなったフィオレンティーナはなかなかチャンスの数を増やすことができていなかったが、38分には試合を振り出しに戻す。自陣左サイドに落ちてボールを引き出したヤシン・アドリがドリブルで前進し、スルーパスを通すと、抜け出したリッカルド・ソッティーレがボールを収める。マイナスへの落と氏を受けたアドリが右足でクロスボールを送ると、このボールがモイーズ・キーンの頭にピタリ。
前半の終盤にかけてはユヴェントスがギアを上げて攻撃へ。41分には敵陣中央低い位置でのフリーキックを素早くリスタートさせ、ロカテッリからの浮き球パスにヴラホヴィッチが反応。胸トラップでボールを収め、左足を振ったが、ここはGKダビド・デ・ヘアが立ちはだかる。45分にはペナルティエリア手前の位置でクリアボールを拾ったロカテッリが、胸トラップから右足でミドルシュートを放ったが、ここは枠を外れる。
このまま1-1で後半へ折り返すと、立ち上がりの48分に再びスコアが動く。敵陣中央のスペースでロカテッリからのパスを引き出したトゥーン・コープマイネルスが左斜め前へ繋ぐと、駆け上がってきたテュラムがファーストタッチで相手と入れ替わり、GKデ・ヘアとの1対1を右足で制する。テュラムのこの日2点目でユヴェントスが勝ち越しに成功した。
その後はユヴェントスがボールを保持し、攻撃に転じるシーンをより多く作り出す。63分からピッチに立ったケナン・ユルディズや、82分から送り出されたニコラス・ゴンサレスらがゴールに迫る場面こそ作るも、決定的なシーンは少なく、1点リードのまま終盤に突入する。
だが、試合はこのままでは終わらない。87分、アンドレア・カンビアーゾが足を滑らせたところで、ジョナタン・イコネがボールを拾い、フィオレンティーナが敵陣でボールを奪い返す。
試合はこのままタイムアップ。ユヴェントスは土壇場の失点で今季3度目の連勝を逃し、セリエAでの無敗こそ維持しているものの、またもドローとなった。フィオレンティーナはセリエAでの連敗を2で止めている。
この後、ユヴェントスはサウジアラビアで行われるスーペルコッパ・イタリアーナに参戦し、2025年1月3日に準決勝でミランと対戦する。一方で、フィオレンティーナは4日、次節のセリエAでナポリをホームに迎える。
【スコア】
ユヴェントス 2-2 フィオレンティーナ
【得点者】
1-0 20分 ケフラン・テュラム(ユヴェントス)
1-1 38分 モイーズ・キーン(フィオレンティーナ)
2-1 48分 ケフラン・テュラム(ユヴェントス)
2-2 87分 リッカルド・ソッティーレ(フィオレンティーナ)