ナポリからガラタサライにレンタル移籍していたナイジェリア代表FWヴィクター・オシムヘンはアル・ヒラル(サウジアラビア)への移籍を拒否したようだ。移籍市場に精通するイタリア人記者のファブリツィオ・ロマーノ氏や、イタリアメディア『フットボール・イタリア』、フランスメディア『フットメルカート』などが伝えている。


 現在26歳のオシムヘンは、2020年9月にナポリのクラブ史上最高額となる移籍金7500万ユーロ(約124億円)でリールから加入。2022-23シーズンはセリエAで26ゴールを挙げて得点王に輝き、ナポリを33年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献を果たした。2023年12月にナポリとの契約を1年延長して2026年6月30日までとなる新契約を締結したが、この時に1億3000万ユーロ(約214億円)の契約解除条項が設定され、ビッグクラブへの移籍を希望していた同選手は昨夏の移籍市場での退団が既定路線となっていた。

 昨夏にはパリ・サンジェルマン(PSG)やチェルシーなどと交渉を行なっていることが報じられていたが、ナポリの要求額に見合うオファーは届かず。最終的には昨年9月に買い取りオプションなしの1年レンタル移籍でガラタサライに加入し、公式戦41試合出場で37ゴール8アシストを記録する活躍を見せた。

 そんなオシムヘンの去就には今夏も注目が集まっており、ナポリとの現行契約は残り1年となっているものの、現在は国外のクラブに有効となる7500万ユーロ(約124億円)の契約解除条項が設定されていることから、ナポリは同金額で売却することを画策している。

 そして、先日からアル・ヒラルがオシムヘンの獲得に動いていることが明らかになっており、当初は契約解除条項よりも低いオファーを提示していたものの、ナポリが満額を要求したことで、最終的にはアル・ヒラルが契約解除条項を支払う意思を示し、クラブ間では合意に至っていることが報じられていた。

 しかし、アル・ヒラルはなかなかオシムヘンと個人合意に至ることができず。年俸3000万ユーロ(約49億円)というオファーが提示されていることが明らかになっていたなか、『フットメルカート』によると、最終的には4年契約の年俸4500万ユーロ(約74億円)まで上乗せされたが、オシムヘンはヨーロッパでプレーすることを望んだ模様でこれらのオファーを拒否したことが伝えられている。

 このため、今季所属していたガラタサライが改めてオシムヘンの獲得に動くことが予想されているものの、契約解除条項を支払う可能性は低く、ナポリが来夏の契約満了を迎える前に安価での売却を受け入れるかにも注目が集まっているが、果たしてオシムヘンは新シーズンからどこでプレーすることになるのだろうか。
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