2日に行われたトッテナム対アーセナルのノースロンドンダービーで、トッテナムのFWエマニュエル・アデバヨールへ対して過激なチャントが歌われたことが大きな問題となっている。イギリスの各メディアが報じた。


 かつてアーセナルに所属していたアデバヨールはトッテナムの一員となりダービーで先発出場。そしてアーセナルファンはアデバヨールに対し、「お前が撃たれるべきだった。アンゴラで殺されるべきだった」などとチャントを歌った。

 アデバヨールは2010年、トーゴ代表としてアフリカ・ネーションズカップ、アンゴラ大会への出場を予定していた。しかし大会直前、選手たちを乗せたバスが襲撃される事件が発生。選手が負傷した他、コーチが死亡する事態となり、同代表は大会出場を辞退することに。
幸いなことにアデバヨールは無事だったが、アーセナルファンのチャントはこの事件を連想させるものだった。

 アデバヨールは以前、アーセナルに所属していたが、ファンとの関係が悪化。マンチェスター・C所属時代には、アーセナル戦でゴールを挙げて、逆サイドに陣取っていた古巣のファンたち下へ走り、挑発行為を行うなどして物議をかもした。そしてアーセナルのライバルクラブであるトッテナムへ加入したことも、ファンの心情を逆なでする結果に。

 とはいえ、今回のチャントは許される範疇を越えたものであり、アーセナルとトッテナム、双方のクラブが遺憾の意を示している。