星野ロミ×妹尾ユウカ アンチを開示請求した結果は……?
社会問題ともいえるネットの誹謗中傷。なかでも標的にされやすいのがインフルエンサーたちだ。今回は、海賊版サイト「漫画村」の運営で有罪判決を受けた星野ロミ氏と、「パーカーおじさん発言」が炎上騒動に発展した妹尾ユウカ氏に話を聞いた。
――注目を集めると誹謗中傷も増えるかと思いますが、お二人とも開示請求をした経験もおありだそうで。
星野ロミ氏(以下、星野):はい。僕の場合、漫画村で大手出版3社から合同で訴訟を起こされたときに、「反省してませ~ん」とかコメントしていたら、一部のアンチが暴徒化しちゃって。
せっかくだから、誹謗中傷したヤツらを開示請求して、その和解金で漫画村の賠償金17億3000万円を支払おうと目論んだんです。
妹尾ユウカ氏(以下、妹尾):メッチャふざけてますね(笑)。私は掲示板に、当時住んでいたマンションの建物名とか晒されて気持ちが悪くて開示請求しました。
蓋を開けてみると、当時すごく仲良くしていた女友達のうちの一人が犯人だったんですよ。そのコには示談金の請求もしてないし、訴えてもないけど、ショートドラマの脚本のネタにしたり、こうして取材で喋りまくってます。
人格に対する非難かどうかを裁判所が判断

妹尾:えっ、なんで!?
星野:YouTubeのコメント欄に書かれた「あいつはクズだ」って投稿に対しての開示請求でしたが「漫画村の件をめぐる言動に対する非難であって、人格攻撃ではない」的な理由でした。でもそれって裁判官のさじ加減ですよね。
妹尾:ええー、じゃあ今後私が開示請求しても、裁判官がパーカーおじさんだったら却下されるかも。終わりですね。
開示請求を知らない? 誹謗中傷する人の正体

星野:そうですね。だから僕は親がカネを払ってくれそうな子どもか、地位がある人か、シンプルにムカつくコメントのヤツだけ、自分で身元を特定して追い詰めました。
ネットで誹謗中傷する人ってカネがない人ばかりですけどね。
妹尾:わかる。そもそも、まともな中年は忙しいからネットなんかしないんですよ。パーカー騒動のときは、カネがなさそうな地方在住の中高年から誹謗中傷のDMが来ましたし。
あと、私調べだと車か野球の写真を投稿している中年もヤバい(笑)。誹謗中傷を送ってきた人の投稿をみたら、孫の写真とかバンバン個人情報を載せてて。
誹謗中傷“でも”人は死ぬ

妹尾:ネットに触れちゃいけない層がSNSをやってますよ。誹謗中傷を減らすにはどうしたらいいんですかね……。
星野:もうネットの使用を免許制にすべきだと思う。人を殺す可能性のある自動車は免許が必要なのに、なんでネットは誰でもできるのか。誹謗中傷でも人は死ぬんですよ。
妹尾:最後にちょっといいこと言いましたね。
【プログラマー・星野ロミ氏】
1991年生まれ。運営していた漫画村騒動で国際指名手配され、注目を集める。著書に『漫画村の真相 出過ぎた杭は打たれない』(KKベストセラーズ)がある
【コラムニスト・妹尾ユウカ氏】
1997年生まれ。
取材・文/週刊SPA!編集部
―[[SNS開示請求]まさかの真実]―