せっかくのゴールデンウィークだが、飲食店はもちろん、どこもかしこも混んでいる。予約なしでホテルに泊まることなんて至難の業だろう。
家族や恋人なら事前に宿泊の予約をするのだろうが、「恋人未満の関係」では判断が難しいところ。今回は恋人未満の関係の相手とのデートでラブホの予約を巡り大失敗してしまった人たちのエピソードを紹介する。
ゴールデンウィークはどこもかしこも大混雑
「ゴールデンウィークを舐めたらアカンですよ」と苦笑いするのは、都内で営業職をしている萩野昌大さん(29歳・仮名)だ。彼は去年のゴールデンウィークに、マッチングアプリで出会った子と2回目のデートの予定を入れていた。「1回目は軽く飲んで、2回目はまだコロナで少し規制はあったけど『せっかくだし遠出したいね』ってことでドライブデートをしたんです」
朝早く彼女の家まで迎えに行き、築地でお寿司を食べ、そこから池袋に向かったという。
「2人共よく喋るし、俺は助手席で寝ていても気にしない派なので、道が混んでたりしても問題なかったです。もう俺としては付き合う気満々でした」
シティホテルはもちろん、ラブホも満室

「彼女は『いいね~!』とノリノリ。もうこれは告白しよう、と心に決めました(笑)。すぐ近くのコンビニでお酒や氷、つまみを買い込んでホテルを探しました」
だが、さすがはゴールデンウィーク。
焦ってレンタルルームや漫画喫茶を提案

萩野さんは実家に住んでおり、彼女はルームシェアをしていたため、その日は解散。翌日、LINEで次回のデートを取り付けようとしたが——。
「今まで即レスだったのが、半日も既読がつかないし、『予定がわかったら連絡するね』からLINEがこなくなりました。あの時、万が一に備えて、ホテルを勝手に予約しておけばよかった……。ゴールデンウィークでもさすがにラブホは空いているやろって思ったけど、全然空いてなかったですね」
本気で彼女と交際したかった萩野さんは、いまだに「ホテルさえ空いていれば」と後悔することもあるんだとか。
事前にラブホを予約しておいたら…
そんな萩野さんとは真逆に「ホテルを予約していたらフラレましたよ」というのは、田村慎吾さん(32歳・仮名)だ。田村さんも去年のゴールデンウィークに、当時付き合うか付き合わないか微妙なラインだったという彼女と遠出した。しかしラブホを予約していることを告げた瞬間「ないわ」といわれたそうだ。
「地方で美味しいものを食べてアウトレットで買い物。運転は彼女と交代しながらだったのですが、渋滞で疲れるし、泊まれた方がいいよなぁ~と思って念の為に予約しておいたんです」
案の定、混雑するアウトレットで歩き疲れ、夕飯時になって「お腹が空いたけど、いま食べたら帰るのが面倒くさいね」と彼女が苦笑いした。
「僕も疲れていたから『そういうこともあると思って、一応、ホテルを取ってあるよ。チェックインして、少し休んでから夕飯にしない?』と提案すると、彼女の顔はみるみる曇っていきました。そんなに疲れていたんだ、と思って手を引こうとすると『帰る!』と大きな声でいわれました」
彼女にとっては“ありえない”

「僕より4歳年上でそこそこキャリアウーマンだったので、ラブホなんて許せなかったのかも(笑)。ワンチャンあるかもしれないとは正直思っていたけど、別になくてもよかったし、休憩してご飯を食べて帰るだけでもよかったんですけどね」
結局、予約したラブホはキャンセルし、ずっと無言のまま東京に帰ったようだ。
「これが仮にシティホテルや温泉宿ならよかったのかって話ですが、お泊まりしてくれるかわからないのに数万円払うのもなぁ……っていうのはありました。こういう“もしかしたらいけるかも”ってときは、先に告白して関係性を明確にするか、ハッキリとアリかナシか聞いておいた方がいいと学びました」
予約をしておくのが正解なのか、それとも不正解なのか。それは、相手の女性のみぞ知る——。
<取材・文/吉沢さりぃ>
【吉沢さりぃ】
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720