その傍ら、ライターとしても活動しており、これまでに私がお酌をさせていただいたおじさま方との実体験をもとに、夜遊びやモテに関する情報を発信させていただいております。
「ただしイケメンに限る」なんてことはない
長年の友人のひとりに「とあるお店のキャバ嬢さんに恋をしてしまった。どうしても彼女とお付き合いがしたいのだが、どうしたらよいか」と、助言を求められたことがあります。
彼には「まずは良いお客様であることに徹して」とアドバイスしました。「良いお客様である」というのは、何もべらぼうな金額を使うとか、毎日同伴するとか、そういう極端なことではありません。
・過度なボディタッチは控える
・大声を出さない
・値引き交渉をしない
・過剰なサービスを求めない
このように、基本的なルールとマナーを守って、無理のない範囲で応援してくださるお客様こそが良いお客様です。
もちろん、全ての男性にそのような堅苦しいことをお願いしているわけではありません。
例えば、香川照之さんのような、過度なはしゃぎ方をしてしまうような方はちょっと……ですが、基本的に夜のお店で働く女性には何を言っても、何をやっても問題になりません。セクハラ?パワハラ?なんですかそれは?という感じです。会社や家庭では許されないことも笑って許してもらえる。飲み屋さんはそういう場所です。
ですが、好きな女の子には優しくした方がいいですよね。
ましてや、「お客様とホステス」として出会ってしまったのです。お店の基本的なルールやマナーを守って、良い関係を築いていくしかありません。
お客様としてNGな行為を繰り返してしまうと、お客様以上の男性になりたかったはずなのに「お客様以下」の、ただの迷惑な人にランクダウンしてしまいかねませんので。
過度なボディタッチなど、明らかなルール違反、マナー違反の他にもNGな行為は他にもあります。中には「良かれと思って」行っていることも、相手にとっては嬉しくないことである場合もあります。
そこで今回は、「お客様としてのNG行為」を例をあげながら具体的に解説してみたいと思います。
友人ですが、私の助言を素直に聞き入れ、実行し、見事彼女のハートを射止め、数年前に晴れて入籍しました。現在は2児のパパです。ちなみに格別に美男かと問われると、そんなことはなく、むしろ普通の中肉中背のサラリーマンです。
その①LINEに返信しすぎ
好きな女の子とは頻繁に連絡を取り合いたい、という男性は少なくありません。しかし、相手がキャバ嬢である場合は、来店予約以外の連絡は控えた方がベターです。
LINEなどでお客様と連絡を取り合うこともキャバ嬢にとってはお仕事です。
よって、休日にまで連絡をしてしまうのはあまりよくないです。休日であったとしても常に連絡に対応する必要がある、と彼女に感じさせてしまうと精神的な負担を与えてしまうことにもなりかねません。
頻繁なLINEより、お店に足を運んでいただく方がずっと嬉しいです(あからさまな営業トーク)。
連絡は来店予約や同伴の約束など、必要な内容に絞ることで、キャバ嬢と良好な関係を築きやすくなります。
その②店外デートに誘いすぎ
キャバ嬢に「ランチ行こうよ」「休みの日にごはん行こうよ」と、店外デートを要求してしまうのは基本的にはNGです。
キャバ嬢のお仕事は言わずもがな店内での接客です。よって、店外デートは彼女たちの時間や労力を無償で求める行為であり、プロとしての価値を軽視していると捉えられかねない行いでもあります。きちんと料金を支払った上でサービスを受けている他のお客様に対しても失礼です。
ボロボロのすっぴん、ボロボロのスウェット姿で無言で食事だけして、食べ終わったら即帰ってもいい、とかなら話は別ですが。
「お金を払えばいいのか?」とかそういうお話でもありません。
もし彼女とデートがしたいのであれば、彼女からアプローチがあるまで待ちましょう。焦りは禁物です。彼女から明確なお誘いがあるまでは、同伴など適切な形でデート気分を楽しむのがベストです。
その③アフター狙いの来店をしすぎ
お店の営業終了ギリギリに滑り込み来店し、お気に入りのキャバ嬢に「この後予定ある?」とかやっちゃってるそこのあなた。アフターがお目当てなのはバレバレです。
アフターはキャバ嬢にとって、お店の売り上げに大きく貢献したお客様や、今後の指名・来店が見込めるお客様との関係を深めるための戦略的な時間です。よって営業終了間際に来店し、シャンパンもボトルもろくにあけずアフターを求めてしまうのはNG。
お店の外でプライベートなデート気分を楽しみたいのであればアフターよりも同伴がおすすめです。アフターは彼女たちにとってはサービス残業のようなものですが、同伴であれば同伴バックなど、お給料とはまた別の報酬がある場合が多いからです。
彼女にとっての損得を優先してあげることで、キャバ嬢に嫌われるリスクはグッと減らせます。
その④プレゼントにハンドクリームを選びすぎ
彼女の身に着けているものや、暮らしぶりから、または「ハリーのどれそれが欲しい」など、明確な発言からお気に入りのキャバ嬢が求めている品がおおよそわかってはいるのに「貢いでいるようで嫌だから」と、あえて求められていない安価なもの、例えばハンドクリームなどをプレゼントにチョイスしてしまうのも良くありません。
そもそも、彼女に好意を抱いてもらうきっかけになることを期待してプレゼントを贈るのです。それなのに求められてもいないハンドクリームなんかを渡してどうする。
惚れた男に貰うものなら、たとえそれが落ち葉や貝殻だったとしても嬉しいものですが、皆さんは惚れた男“未満”です。ご自身の「嫌」よりも、彼女の「欲しい」を優先しましょう。
また、特にキャバクラなどではプレゼント=関係性を深めるツールのひとつとして受け入れられています。そこであえて安価なものを贈ってしまうと「この人はハンドクリームひとつで私との関係を深めようとしているんだ」と捉えられてしまいかねません。
とはいえ、身の丈にあわないお買い物は禁物です。見返りを求めて苦しくなってしまうようなことは絶対によしましょう。キャバクラなのですから、シャンパンで勝負しませんか。もちろん無理のない範囲で。
その⑤お試し行為をしすぎ
お気に入りのキャバ嬢がいるのに、彼女の関心を引きたくてあえて他の女の子を指名してみるなどの「お試し行為」をする男性は案外います。おそらくですが「ヤキモチをやくフリをするのもダルい」が彼女の本音です。
誰を指名しようとお客様の自由ですが、それを駆け引きのツールにしてしまうのはちょっと……。たぶん、ロッカールームで笑われてますよ。
そもそも、試されているのはご自身でもあることを忘れてはいけません。皆さんはオダギリジョーでも高橋一生でもないただのおじさんです。ましてや相手はキャバ嬢です。当たって砕けて当然だ、くらいのつもりでいてください。
非モテのお前らはだいたいやらなくていいことをやり過ぎている

好きになってもらうきっかけになることを期待しているはずなのに、彼女の要求ではなく、自身の要求を優先してしまっている。
LINEをしたいのも、店外デートをしたいのも、アフターに行きたいのも、安価なプレゼントを贈りたいのも、お試し行為をしたいのも全部あなたであって、彼女ではないですよね。ご自身の要求を一方的に押し付けて、受け入れてもらえるわけがないんですよ。
好きな女の子にとって嬉しいことをしたいのか、はたまた自身の思い通りになる女性が欲しいだけなのか、いま一度考えてみた方がいいかもしれませんね。ちなみに、いいカモにされやすいのは後者です。下心が見え見え過ぎて簡単だからです。
<文/みずえちゃん>
【みずえちゃん】
1989年生まれ。新潟県長岡市出身。関西外国語大学卒業後、大阪市内の広告代理店に勤務する傍ら、キャバ嬢デビュー。結婚、離婚、地方の激安キャバクラを経て、現在は銀座ホステスとライターを兼業。X(旧Twitter):@mizuechan1989