現在は主演映画が公開中。直木賞作家・辻村深月の原作小説を実写化した青春ストーリー『この夏の星を見る』だ。物語の舞台は2020年。新型コロナウイルス流行によって行動を制限された高校生たちが、望遠鏡で星を捉えるスピードを競う「スターキャッチ」のコンテストへと奔走する。
コロナ禍に高校生だった桜田に話を聞いた。
作品の核となるのは「演じた亜紗の原動力」
——オファーが来たときのことを教えてください。桜田ひより(以下、桜田):もともと『かがみの孤城』と『傲慢と善良』といった辻村先生の作品は読んでいました。今回、お話をいただいて、脚本より先に原作を読ませていただいて、その世界観にすぐ没入することができました。脚本は私が演じる亜紗ちゃんを中心とした物語で、亜紗ちゃんの原動力が、この作品の核となるものだと感じました。
——亜紗は天文部で「スターキャッチ」コンテストを進める中心人物ですね。
桜田:前向きで明るく、行動力にあふれる女の子ですが、それでも自分の弱さに悩んだりしていきます。高校生という多感な時期にコロナ禍を経験して、感じたことを、どこにぶつけていいのかわからなくなる状況というのは、私自身、高校生の頃に同じように経験して、同じような気持ちになりました。だからこそ、亜紗ちゃんの明るく前向きなところが、みんなの原動力になるし、ひとつのものに向かっていく道しるべになっているのかなと感じました。
コロナ禍だけじゃない「頑張っていたことができなくなる瞬間」

桜田:高校2年、高校3年のときでした。なので卒業式は合同ではできなかったんです。ひとクラスずつ、教室内での卒業式でした。

桜田:自分が目標に向かって努力していたことができなくなる瞬間って、コロナ禍だけじゃないと個人的には思います。誰しもそれによって虚無感に襲われるときってありますよね。そんなとき「発想の転換」というのも大事だなと思います。今回みたいに、コロナによって道が途絶えてしまったけれども(コンテストの中止)、発想の転換によって、オンラインでやればいいんだと繋がりました。
そして新しくもう一回、目標に向かって進んでいけることって、いまでも通じることだなと思います。自分の運命を受け入れて、そこからどうやって動いていくかは、発想の転換や、何気ない誰かのひと言だったり、行動で突き動かされるんだなというのは、改めて感じました。
桜田ひよりが普段たらふく食べているもの

桜田:好きなご飯を食べて、たくさん寝ることです。
——以前から、食べることが大好きだとお話しされてますね。最近のお気に入りはありますか?
桜田:野菜をたくさん取るようにしていて、しゃぶしゃぶで温野菜にしてたらふく食べています。あとは、舞茸にとてもハマっていまして、すごく食べています。
アラーム1回起きに命をかける!
——幼少期からずっと活躍されていますが、20代に入って数年が経ちました。最近、ご自身のなかで変化を感じる部分はありますか?桜田:夜まで起きていられるようになりました。以前は、すぐに眠たくなってしまったんです。23時とか。眠気に耐えきれなくて。それが最近は不思議と元気です。
——朝は強いのですか?
桜田:強い方ではあると思います! アラーム1回起きに命をかけるタイプです。これで起きるぞ!という1回のアラームを鳴らして、きちんとそれで起きます。
ちいかわのモモンガ布教活動中?

桜田:私、ちいかわのモモンガが大好きなんです。モモンガしか景品にないくじがあって、それを大人買いしたものが少し前に届いたので、たくさん家にあります。配ったりして、布教活動もしています。
——そうなんですね。ちいかわの話題とは相反するかもしれませんが、最近、大人っぽくなられた感じがします。Instagramの写真もすごくステキで。
桜田:本当ですか! 嬉しいです。今年、23歳になるので、大人っぽく頑張りたいと思っています。これからの役もいろいろ幅広くできたらと。
——期待しています。
桜田:はい! ありがとうございます。
<取材・文・撮影/望月ふみ>
【望月ふみ】
ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。