お盆や年末年始といえば、多くの人が家族や親戚と過ごす時間を楽しみにしているのではないだろうか。しかし、この時期は高速道路が渋滞し、新幹線も大混雑するのが悩みだ。今回は、そんな帰省の道中で予期しない事態に直面した人のエピソードを紹介する。
新幹線で遭遇したトンデモ家族
「帰省の楽しみが台無しになった日でした」と話す佐藤美香さん(仮名・40代)は、帰省で思わぬトラブルに見舞われた。
「本来なら、家族で新幹線に乗って帰省する予定だったのですが、仕事の都合で主人が帰れず、私は子どもたちと先に出発することになりました」
息子は新幹線に乗ることを楽しみにしており、駅ではお弁当やお菓子を購入。ワクワクしながら幸せな気分に浸っていたという。
「新幹線はお昼頃に出発だったので、乗車時間帯にはすでに多くの乗客が乗っていました。私たちの隣の席は2列空いていたので、“この後集団で乗ってくるかもしれないな”とは思っていたのですが……」
佐藤さんは荷物を整え、お待ちかねのランチタイムにしようとした。ちょうどその時、空いていた席に子ども2人を含む家族が座ったそうだ。はじめは普通の家族と思っていた佐藤さん。しかし、すぐにその家族の行動に驚かされることになった。
お酒やおつまみの匂いが車内に充満
「席に座るや否や、ガサゴソとビニール袋からお酒やおつまみをたくさん出していました。親1人につき2缶ほどのお酒を出していたので、『結構お酒を飲みそうだな』とは思いました」
そして、乗車してから10分ほどが経った頃、大声で話し始めたという。
「お酒やおつまみの匂いが車両に充満するし、声はうるさくて、私たち家族が話したくてもお互いの声が聞こえないくらいの状況でした。新幹線に乗ることを楽しみにしていたのに、テンションが一気に急降下しましたね」
その後も、その家族の賑やかさはエスカレート。子どもたちは音を出してゲームをし、大人たちは動画を見ながらやりたい放題だったのだとか。
「私たちだけでなく、他の乗客も振り返って見るくらいでした。幸いなことに、その家族は次の駅で降りたので、静かにはなりましたけど……」
車内に残されたお酒やおつまみの匂いはなかなか消えず、イライラしながらの乗車時間になったようだ。
<取材・文/chimi86>
【chimi86】
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。